馬野都留子

馬野都留子（まの つるこ）

馬野都留子は、1909年3月11日に東京で生まれ、昭和期の日本映画界で個性的な脇役として活躍した女優です。本名は馬野つる。彼女は女優業だけでなく、婦人運動家としても社会に貢献しました。没年は不明です。

経歴

常磐松実践女学校を卒業後、馬野は女優を志し、1932年に築地座に加わります。1936年にはムーランルージュ新宿座に移り、軽演劇で脇役として舞台に立ちました。1939年に東宝映画に入社し、映画デビューを果たします。

戦中・戦後にかけて東宝映画を中心に数多くの作品に出演し、名脇役としての地位を確立しました。成瀬巳喜男監督の『秀子の車掌さん』など、印象的な役柄を演じています。また、実母の遺業であるタバコ屋を兼業していた時期もありました。

1963年には新宿区議会議員選挙に立候補しましたが、落選。1965年の映画『戦場にながれる歌』を最後に東宝を退社し、芸能界を引退しました。

引退後は婦人運動家として活動し、全国映画演劇労働組合婦人部長、民社党婦人対策委員会委員、日本婦人教室の会（後の日本民主婦人の会）会計委員・常任幹事などを歴任。社会の浄化運動や身体障害者の支援に尽力し、1981年には赤松常子賞を受賞しました。

主な出演作品

馬野都留子は、数多くの映画に出演しています。以下に主な作品をいくつか紹介します。

唄へ河風（1939年）
秀子の車掌さん（1941年）
婿入り豪華船（1947年）
ゴジラ（1954年）
七人の侍（1954年）
浮雲（1955年）
空の大怪獣 ラドン（1956年）
無法松の一生（1958年）
電送人間（1960年）
戦場にながれる歌（1965年）

これらの作品以外にも、数多くの映画やテレビドラマに出演し、その演技力で観客を魅了しました。

人物

夫は放送作家の佐賀憲。特技はなぎなた。脇役として様々な役柄を演じ、映画に深みを与えました。また、婦人運動家としても、社会に貢献しました。

備考

馬野都留子の晩年の消息は不明であり、没年も分かっていません。しかし、彼女の映画界や社会運動における功績は、今もなお語り継がれています。

外部リンク

日本映画データベース - 馬野都留子
東宝資料室 - 馬野都留子
* テレビドラマデータベース - 馬野都留子

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