馬鞍山市

馬鞍山市（まあんさんし）

馬鞍山市は、中華人民共和国安徽[[省]]の東部に位置する地級市です。中国十大鉄鋼基地の一つとして知られ、工業が非常に発達しています。香港証券取引所に上場している馬鞍山鋼鉄（馬鋼）の本社所在地でもあります。同じく製鉄都市として知られる鞍山市と名前が似ていますが、全く異なる都市です。

地理と気候

馬鞍山市は、安徽[[省]]東部、長江下流の南岸に位置しており、北西は合肥市、南西は蕪湖市、東は南京市と隣接しています。低い丘陵地帯に囲まれているため、他の中国の鉄鋼生産地帯と比較して、大気汚染が比較的少ないのが特徴です。市南西部にある采石磯（さいせきき）は、金朝の海陵王による南宋遠征における「采石の戦い」の古戦場として知られ、李白の詩にも詠まれています。采石磯は長江の「三大磯」と呼ばれる有名な断崖の一つであり、その景観は圧巻です。また、采石磯に建つ太白楼は、長江沿岸にある四大楼閣の一つに数えられ、采石風景区として国家観光地点にも指定されており、自然と人工美が調和した景観を楽しむことができます。

歴史

馬鞍山から長江を遡った240キロメートルの地点には、細長い鉱山地帯が広がっています。1930年代に鉄道が開通し、淮南で産出される石炭を利用することで、日本は1938年にこの地に鉄鋼業を興しました。しかし、第二次世界大戦中に設備は破壊され、1953年に生産が再開されました。第一次五カ年計画（1953年〜1957年）の期間中、馬鞍山は中国共産党の指導の下で急速な発展を遂げました。現在では、硫黄、石灰石、石油化学、セメントなどの工場も立地しています。1954年に郷レベルに昇格し、1956年10月12日には市レベルに昇格しました。

市名の由来

伝説によると、戦に敗れた項羽が、愛馬が無事に川を渡ったのを見届けた後、現在の馬鞍山市の地域で捕らえられ、殺されました。項羽の死を目の当たりにした愛馬は、悲しみのあまり川に飛び込み、溺死してしまいます。その様子を見た船乗りが、馬の鞍を近くの山に埋葬したことが、この都市の名前の由来になったとされています。

行政区画

馬鞍山市は、以下の3市轄区と3県を管轄しています。

市轄区：雨山区、花山区、博望区
県：当塗県、和県、含山県

経済

馬鞍山市の主要産業は鉄鋼業であり、多くの労働者が馬鞍山鋼鉄（馬鋼）に雇用されています。2005年現在、鉄鋼プラントは拡張を続けています。発達した工業インフラと、急速に整備が進む輸送機関により、馬鞍山市では様々な産業が急速に発展しています。安徽[[省]]内で、年間設備投資額が最も多い都市であり、合肥市、安慶市、蕪湖市がそれに続きます。省内における人口ランキングは16位ですが、一人当たりGDPは29,704元と安徽[[省]]内で1位であり、長江デルタ地域の平均値に近い水準です。

文化

詩仙・李白の記念碑が、馬鞍山市の南西に位置しています。李白は、水面に映る月を抱こうとして溺れたという伝説があります。2005年10月には、中国初の詩の祭典が馬鞍山で開催され、以後、毎年開催されています。この祭典は、国務院文化部、中国作家連盟、安徽[[省]]政府の支援を受けており、"Poetic China, Harmonious China"をテーマに開催されています。

教育

馬鞍山市には、以下の大学があります。

安徽工業大学
馬鞍山学院
皖江工学院
馬鞍山師範高等専科学院
馬鞍山技師学院
安徽冶金科技職業学院
馬鞍山職業技術学院
馬鞍山電視広播大学

友好都市

馬鞍山市は、以下の都市と友好都市関係を結んでいます。

ハミルトン（カナダ、オンタリオ州）
伊勢崎市（日本、群馬県）
昌原市（大韓民国、慶尚南道）
Arganda del Rey（スペイン、マドリード州）
コーラック（オーストラリア、ビクトリア州）
ゲイルズバーグ（アメリカ合衆国、イリノイ州）
トラルネパントラ・デ・バス（メキシコ、メヒコ州）
Zapala（アルゼンチン、ネウケン州）

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