高 (姓)

高（こう、カオ、Cao）姓について

高（こう）は、中国、朝鮮、ベトナム、日本に見られる姓です。それぞれの地域で異なる歴史と文化を持つ高姓について解説します。

中国の高姓

中国語の発音はカオ (拼音: Gāo) となります。
『百家姓』では153番目に記載されており、中国で20番目に多い姓です。2020年の国勢調査では、1412.64万人が高姓を名乗っています。台湾では2018年の統計で30番目に多く、181,471人がいます。

起源

高姓の起源は複数あります。

高夷族: 黄帝のために家屋を発明した高元を祖とする説があります。
姜姓高氏: 斉の文公の子である公子高が、高（現在の河南省許昌市禹州西南）に封じられたのが始まりとされます。公子高の孫である高傒は、桓公を補佐し、その子孫は渤海高氏として繁栄しました。渤海高氏からは、日本に帰化した高寿覚が出ています。
改姓: 北斉の文宣帝が高姓を賜ったり、後燕の皇帝慕容雲が高陽氏の後裔と称して高姓に改姓した例があります。北魏の孝文帝も、鮮卑の姓を漢姓の高に改めています。

少数民族

中国の少数民族の間でも高姓が見られ、白族と土家族では特に多いです。

著名な人物

中国史には、高峻、高順、高覧、高幹、高沛、高柔、高翔、高定など、多くの高姓の武将がいます。また、高歓、高洋といった北斉の皇帝や、高俅のような政治家、高啓のような詩人もいます。現代では、高崗のような政治家、高名凱のような言語学者、高圓圓のような女優がいます。

朝鮮の高姓

朝鮮にも高姓が存在します。

ベトナムの高姓

ベトナム語の発音はカオ (Cao) となります。

著名な人物

高春育（カオ・スアン・ズック）のような歴史家、カオ・バ・クァト（高伯适）のような詩人・民族運動家がいます。また、カオ・バン・ビエン（高文園）のような軍人や、カオ・ゴック・フォン・トリンのような柔道家もいます。

日本の高姓

日本では、「こう」と読みます。天武天皇の子孫である高階氏や、高国造に関連する氏族、帰化人を起源としています。

起源

皇別・神別: 高階氏の末裔に高姓を名乗る血統があり、足利尊氏の執事である高師直が知られています。
高国造の子孫
帰化人: 倭漢氏族、高麗帰化族、百済帰化族などに高姓が見られます。

帰化の例

高連（こうのむらじ）、高史（こうのふひと）といった人々が記録に残っています。また、高麗国からの帰化人である高助斤や高金蔵を祖とする高氏も存在します。

無姓の高氏

『新撰姓氏録』には、高助斤を祖とするものと高金蔵を祖とするものの2つの無姓の高氏が記載されています。

まとめ

高姓は、中国を起源とし、朝鮮、ベトナム、日本に広まった姓です。各地で異なる歴史を持ち、様々な分野で活躍する人物を輩出しています。

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