高岳 (大奥女中)

高岳（たかおか / たかだけ）について

高岳（生没年不詳）は、江戸時代後期に大奥で活躍した女性で、上臈御年寄（じょうろうおとしより）として知られています。特に、江戸幕府11代将軍・徳川家斉の時代には、大奥の筆頭老女として絶大な権力を持ちました。

生涯

高岳は、宝暦年間にはすでに大奥で重要な地位を占めており、御年寄の松島局に次ぐ実力者でした。その後、明和年間に入ると、大奥の筆頭老女としてさらに権勢を強めました。

明和2年（1765年）には、仙台藩主・伊達重村が自身の官位昇進のため、老中筆頭の松平武元、御側御用取次の田沼意次、一橋徳川家家老の田沼意誠とともに、高岳に賄賂を贈ったという記録が残っています。この時、高岳は重村に桜田御用屋敷内に自身の屋敷を増築させたとも伝えられています。

天明7年（1787年）、松平定信が老中に就任する際、将軍・徳川家斉は高岳と御年寄の滝川に意見を求めました。その際、高岳と滝川は定信の老中就任に反対したとされています。この反対の理由は、定信の実妹である種姫が10代将軍・徳川家治の養女であったため、将軍家の縁者は幕政に関与すべきではないという考えがあったからです。結局、定信は老中に就任しましたが、その後、高岳は筆頭老女の地位を退きました。

高岳が登場する作品

高岳は、歴史を題材にした様々な映像作品にも登場しています。

テレビドラマ
『大奥』（NHK・2023年）：相島一之さんが高岳を演じました（男女逆転設定）。
『大奥』（フジテレビ・2024年）：田中道子さんが高岳を演じました。
『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』（NHK大河ドラマ・2025年）：冨永愛さんが高岳を演じる予定です。

関連人物

松島局: 高岳と同時期に大奥で活躍した上臈御年寄です。
大崎: 高岳と同時期に大奥で活躍した御年寄です。


高岳は、江戸時代の大奥で重要な役割を果たした女性の一人であり、その生涯は、当時の政治や社会情勢を理解する上で貴重な手がかりとなります。

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