高島駅 (北海道)

高島駅（たかしまえき）

高島駅は、北海道中川郡池田町にかつて存在した鉄道駅です。最終的には北海道ちほく高原鉄道が運営するふるさと銀河線に所属していましたが、同線が2006年（平成18年）に廃止されたことに伴い、駅としての歴史に幕を下ろしました。国鉄およびJR北海道が運営していた池北線時代には、「タカ」という電報略号が使用されており、事務管理コードは▲110502が割り当てられていました。

歴史

駅の開業は1910年（明治43年）9月22日に遡ります。これは、当時の鉄道院が建設を進めていた網走線の池田駅と淕別駅の間が開通したのと同時でした。開業当初は旅客と貨物の両方を取り扱う一般駅として機能を開始しました。翌年の1911年（明治44年）11月18日には路線名の改称が行われ、池田駅から網走駅までを結ぶ路線全体が網走本線と呼ばれるようになります。

戦後、1949年（昭和24年）6月1日には、公共企業体として発足した日本国有鉄道（国鉄）に運営が移管されました。その後、1961年（昭和36年）4月1日には路線の呼称変更が行われ、池北線の一部となりました。時代が進むにつれて取扱業務の縮小が進み、1982年（昭和57年）9月10日には貨物取扱が廃止され、続いて1984年（昭和59年）2月1日には荷物取扱も終了し、旅客専業駅となりました。

国鉄の分割民営化に伴い、1987年（昭和62年）4月1日からは北海道旅客鉄道（JR北海道）に継承されました。しかし、路線の経営を引き継ぐ形で設立された第三セクター、北海道ちほく高原鉄道への移管が1989年（平成元年）6月4日に実施され、ふるさと銀河線の駅となりました。経営移管後も存続しましたが、1997年（平成9年）4月1日には無人駅化されました。そして、路線の廃止に伴い、2006年（平成18年）4月21日に駅自体も廃止されました。駅舎は廃止から約2年半後の2008年（平成20年）12月16日に解体されています。跡地は記念公園として整備される計画が進められています。

植民軌道との関連

高島駅前からは、かつて「殖民軌道居辺線」と呼ばれる馬鉄の軌道が敷設されていました。この軌道は1933年（昭和8年）から1941年（昭和16年）にかけて運用され、駅前から現在の士幌町下居辺地区に至る全長18.8kmを結んでいました。しかし、軌道が開通した時期とほぼ同じ頃に、終点にあたる下居辺地区が池田町から士幌町へ分村編入された影響もあり、利用者が年々減少しました。このため、1941年4月には下居辺地域内の軌道は池田町との境界までが撤去されています。残された区間の具体的な運用実態は不明ですが、居辺線全体としては1949年（昭和24年）に廃止されました。

駅名の由来

この地域はアイヌ語で小さな川を意味する「ペッポ（pet-po）」と呼ばれていましたが、現在の池田町にあたる地域の開拓が始まった1896年（明治29年）頃、実業家で高島易断の創始者としても知られる高島嘉右衛門氏がこの地に農場を設置しました。その後、農場敷地内に駅が設けられることになったため、「高島駅」と命名され、これが周辺の地名としても定着していったとされています。

駅構造

高島駅は地上駅であり、2面2線の相対式ホームと駅舎を備えていました。構造上の特徴として、二つのホームが線路を挟んで完全に平行に向かい合うのではなく、互いに少しずれた位置に配置されていた点が挙げられます。廃止される直前はすでに無人駅となっていました。

駅周辺

駅が機能していた頃の周辺には、北海道道496号下居辺高島停車場線が通じていました。また、行政関連施設として池田町役場の高島支所や池田警察署の高島駐在所、郵便業務を行う十勝高島郵便局などがありました。公共交通としては、十勝バスの「高島」停留所が利用できました。

駅跡

現在、駅舎やホームはすでに撤去されています。しかし、かつて駅前に植えられ、長年駅を見守ってきたヤマモミジの樹木が保存されています。また、かつてここに駅があったことを示す記念として、レールの一部や、国鉄時代とふるさと銀河線時代のそれぞれの仕様の駅名標がモニュメントとして設置されており、訪れる人々に往時を偲ばせています。

隣の駅

北海道ちほく高原鉄道 ふるさと銀河線として営業していた当時の隣駅は以下の通りです。

様舞駅 - 高島駅 - 大森駅

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