高崎市立中央小学校

高崎市立中央小学校

高崎市立中央小学校は、群馬県高崎市の中心部、常盤町に所在する公立小学校です。明治時代初期に産声を上げ、150年以上の長きにわたり、地域の教育を担ってきました。その歴史は、度重なる校名変更や校舎の移転・改築を経て、今日の姿に至ります。

沿革に見る歴史の歩み

学校の起源は、1873年（明治6年）5月12日に宮元町で創立された「鞘町小学校」に遡ります。その後、わずか数年の間に「高崎小学校」、「第一番高崎小学校」と名称を変えました。1880年には男子校と女児校に分かれ、「公立高崎第一小学校」および「公立高崎第一女児小学校」となりますが、1889年には再び統合され、「高崎尋常小学校」として新たな一歩を踏み出します。この時期、校舎もコの字型に改築されました。

大正時代に入り、学校は大きな転換期を迎えます。1923年（大正12年）12月、学校は宮元町から現在の常盤町へ新築移転を果たします。この移転工事は、同年9月に発生した関東大震災の影響を受け、遅延が生じたという歴史的な出来事もありました。新校舎での教育が始まると、児童向けの雑誌「ときわ」が発刊され、学校生活に彩りを添えました。

昭和に入ると、学校は地域の重要な拠点として機能しました。1935年（昭和10年）には台風による鳥川の氾濫で校舎が浸水するという自然災害に見舞われましたが、教職員の尽力により対応されました。戦時下の1941年には国民学校令により「高崎中央国民学校」となりますが、戦後の新学制導入に伴い、1947年（昭和22年）4月1日、現在の校名である「高崎市立中央小学校」に改称されました。

施設の整備と教育環境の充実

創立80周年を迎えた1952年以降、学校は施設の近代化を進めてきました。1955年には独自の学校図書館が完成し、児童の読書環境が整備されました。その後も、南校舎、北校舎、学校プールなどの改修が行われ、教育環境の向上に力が入れられました。1970年代には、校舎の全面的な改築工事が順次進められ、1973年の創立100周年記念式典の頃には新しい校舎での学びが本格化しました。1978年には体育館が落成し、雨天時の活動や集会なども快適に行えるようになりました。

平成に入ってからも、学校施設は継続的に改善されました。1992年には給食室が全面改装され、安全でおいしい給食提供体制が強化されました。1993年には校舎内外の全面塗装が行われ、学校全体がリフレッシュされました。2007年には旧校舎が解体され、最新の設備を備えた新校舎が完成。翌2008年には新校舎の落成記念式典が挙行されました。2014年には普通教室へのエアコン設置、ビオトープや太陽光発電設備の設置など、環境面やエコにも配慮した施設整備が進められています。

地域との連携と学校の今

高崎市立中央小学校の通学区域は、本町、常盤町、田町など、高崎市の中心市街地からその周辺にわたる広範囲に及んでいます。卒業後の進学先中学校は、学区によって高崎市立第一中学校と高崎市立高松中学校に分かれます。高松中学校は道を挟んで近接しており、日常的に交流も見られます。

学校周辺には、高崎市立高松中学校のほか、国道17号線、烏川、高崎神社、恵徳寺などがあり、歴史と自然に恵まれた環境です。高崎駅からも比較的近く、徒歩や市内循環バス「ぐるりん」を利用してアクセスすることができます。2024年（令和6年）には創立150周年を迎え、記念式典が盛大に開催されるなど、長い歴史と伝統を大切にしながら、未来へ向けた教育活動を展開しています。

地域に深く根ざし、時代と共に進化を続ける高崎市立中央小学校は、これからも多くの児童たちが健やかに学び成長していく場であり続けるでしょう。

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