高木元

高木 元

高木 元（たかぎ げん）は、1955年1月17日に生まれた日本の日本文学研究者です。その研究の中心は日本近世文学、とりわけ19世紀に書かれた小説作品に置かれています。

学歴と研究活動の始まり

高木氏は、1973年に東京都立大学附属高等学校を卒業後、1974年に東京都立大学経済学部へ進学しました。しかし、翌1975年には同学の人文学部文学科国文学専攻へと転部し、専門分野への道を歩み始めます。1979年に同大学を卒業後、明治学院中学校・東村山高等学校での教員経験を経て、1987年に東京都立大学大学院人文科学研究科国文学専攻の修士課程を修了しました。大学院での研究活動は続けられ、1990年には博士課程を単位取得満期退学しています。

教育機関でのキャリア

大学院満期退学後、高木氏は愛知県立大学文学部の講師に就任しました。1993年には同大学で助教授となり、教育者としてのキャリアを積み重ねます。1994年には、「江戸読本の研究―十九世紀小説様式攷」と題した論文で東京都立大学より博士（文学）の学位を取得しました。2000年には千葉大学文学部の教授に就任し、長年にわたり研究と教育に貢献しました。2015年からは大妻女子大学文学部の教授としても活動し、2020年には千葉大学名誉教授の称号を受けています。2023年、大妻女子大学を退職しました。

研究分野と主な業績

高木氏の専門は、日本近世文学の中でも特に江戸時代後期、19世紀の小説作品です。この時代の読本などの形式や内容に関する詳細な分析を行っており、その研究成果は高く評価されています。代表的な単著である『江戸読本の研究：十九世紀小説様式攷』（ぺりかん社、1995年）は、この分野における重要な研究書として知られています。

共著や校訂書としても多くの業績があり、馬琴の書簡を集めた『日本大学総合図書館蔵：馬琴書翰集』（八木書店、1992年）や、『江戸怪異綺想文芸大系4 山東京山伝奇小説集』（国書刊行会、2003年）、『新日本古典文学大系・明治編1 開化風俗誌集』（岩波書店、2004年）といった、日本の近世・近代文学研究に貢献する重要な書籍に携わっています。また、『叢書江戸文庫25 中本型読本集』（国書刊行会、1988年）の校訂も行っています。

受賞

長年の研究活動は評価され、1989年には日本古典文学会賞を受賞しています。

参考文献・関連情報

高木元の研究活動や関連情報については、「ふみくら」などの外部ウェブサイトでも参照することができます。

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