高林拓二

高林拓二

高林拓二（たかばやし たくじ、1942年5月21日 - 2019年7月7日）は、日本棋院東京本院に所属した囲碁棋士。七段。石川県金沢市出身で、大窪一玄九段門下。

人物

1957年に大窪一玄に入門、1961年に入段を果たす。2006年には第15期竜星戦で優勝決定トーナメントに進出するなど、棋士として活躍した。

高林は、社会の変化とともに衰退しつつあった内弟子制度を重視し、多くの若者を内弟子として育成に尽力した。囲碁に対する姿勢として「いかに自分の気持ちをコントロールするかが大事」と語り、内弟子たちとも真剣勝負を繰り広げた。その数は、高林の死後に入段した日野勝太によれば、1,000局以上にも及んだという。内弟子との真剣な対局を通じて、自身の棋力向上だけでなく、囲碁の奥深さを再認識したと2018年のインタビューで語っている。

許家元の証言によれば、内弟子時代は毎朝6時に起床し、掃除や体操を済ませた後、授業を受けるという規則正しい生活を、他の門下生6 - 7人と共に送っていたという。小池芳弘は、内弟子時代にはテレビやゲームに触れることもなく、帰宅できるのはお盆と正月の数日程度であったと述懐しているが、その厳しい指導方法に不満はなかったと語っている。

高林の内弟子と、洪清泉が主宰する洪道場の道場生は互いにライバル関係にあった。しかし、高林の高齢化により指導が困難になった際には、小池と日野の指導を洪に依頼するなど、交流もあった。日野がプロ入りを果たした際、洪は「先生との約束を果たせてホッとした」「先生も喜んでくださると思う」と語り、高林への敬意を示した。

病院嫌いであったため、大腸癌を患った後、多臓器不全により2019年7月7日に77歳で死去。亡くなる前には弟子たちに「人間性も磨いて、立派な棋士になりなさい」と言い残した。生涯成績は302勝443敗5持碁。

昇段履歴

1961年　入段
1962年　二段
1964年　三段
1991年　四段
1996年　五段
2000年　六段
* 2019年7月7日　死去（追贈七段）

外部リンク

日本棋院の高林拓二紹介ページ

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