小池芳弘

小池芳弘

小池芳弘（こいけ よしひろ、1998年7月6日 - ）は、日本棋院東京本院に所属する囲碁棋士。七段。神奈川県出身で、高林拓二七段の門下。

経歴

囲碁を始めたきっかけは、小学校入学直前に父親の対局を見て興味を持ったこと。アマチュア初段・二段程度の棋力だった父親から囲碁を教わり、小学3年生の頃には父親と互角の腕前になったという。その後、高林拓二の内弟子となり、日本棋院の院生となる。

2015年、夏季棋士採用試験で、4月から6月までの院生研修総合1位となり、入段を決める。同年9月1日、17歳でプロ棋士としての第一歩を踏み出した。

2016年には、入段2年目にして棋聖戦（第41期）に初参加し、ファーストトーナメントを制覇。Cリーグに進出を果たす。Cリーグでは3勝2敗で残留を決めた。また、第3回ゆうちょ杯囲碁ユース選手権ではベスト4に進出。

2017年、第42期棋聖戦Cリーグで4勝1敗の好成績を収め、Bリーグへの昇格を決める。

2018年、第43期棋聖戦Bリーグでは4勝3敗で残留。第44期名人戦・第74期本因坊戦では、いずれも最終予選まで進出した。第13回若鯉戦では決勝戦に進むも、富士田明彦六段に敗れ、初タイトル獲得はならなかった。この年の年間成績は36勝12敗で、勝率は.7500。日本棋院棋士の中で3位という好成績を収めた。4月5日から8月2日にかけては19連勝を記録し、第52回棋道賞連勝賞を受賞。

2019年、第44期新人王戦でも決勝戦に進出。孫喆七段との三番勝負に臨んだが、2連敗を喫し敗退。第45期碁聖戦では自身初の七大タイトル本戦進出を果たしたが、1回戦で河野臨九段に敗れた。第14回若鯉戦ではベスト4。第44期棋聖戦ではBリーグで依田紀基九段・小林覚九段らに勝利し残留。翌年の第45期棋聖戦、翌々年の第46期棋聖戦でもBリーグを維持したが、2021年に行われた第47期棋聖戦では2勝5敗でCリーグに降格となった。

2022年、第48期名人戦で最終予選決勝まで進出したが、張栩九段に敗れ、リーグ入りを逃す。また、第17回若鯉戦では決勝戦まで進出したものの、上野愛咲美若鯉杯に敗れ準優勝。同年は41勝13敗（勝率 0.7593）の成績を残し、第56回棋道賞勝率第1位賞を受賞した。

2024年、第79期本因坊戦で本戦ベスト8に進出。

人物・エピソード

高林の内弟子となってからプロ入りを果たすまでは、テレビやゲームを一切断ち、自宅に帰るのもお盆と正月の数日程度というストイックな生活を送った。しかし、本人は「好きな囲碁がずっとできるならいいかな」と思っていたといい、父親も高林を全面的に信頼していたという。

小池は高林門下であると同時に、洪清泉が主宰する洪道場の出身でもある。洪は小池について「とても温かくて面白い男」「大変な努力家で、プロ棋士になっても院生のときと同じように勉強を続けている」と評している。

棋歴

新人王戦 準優勝（第44期=2019年度）
若鯉戦 準優勝（第13・17・18回）、ベスト4（第14回）

受賞歴

棋道賞勝率第1位賞 1回（2022年度）
棋道賞連勝賞 1回（2018年度）

昇段履歴

2015年9月1日 入段（夏季棋士採用 総合1位）
2017年2月1日 二段（賞金ランキング 初段1位）
2018年1月1日 三段（賞金ランキング 二段1位）
2019年1月1日 四段（賞金ランキング 三段2位）
2020年1月1日 五段（賞金ランキング 四段2位）
2021年1月1日 六段（賞金ランキング 五段1位）
2022年1月1日 七段（賞金ランキング 六段1位）

外部リンク

日本棋院の小池芳弘紹介ページ
* 小池芳弘(棋士) (@kisi_koike) - X（旧Twitter）

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