高見圭司

高見圭司の生涯と活動

高見圭司（たかみけいし、1932年1月23日生まれ）は、日本の新左翼活動家です。彼は元日本社会党青年対策部長で、日本社会主義青年同盟解放派の幹部として知られています。革労協が分裂すると、彼は解放派全協（労対派）に参加し、スペース21の中心的な存在とされています。

経歴の詳細

高見は1932年に熊本県球磨郡多良木町で生誕しました。1950年に熊本県立人吉高等学校を卒業し、早稲田大学に入学しました。在学中は雄弁会に加わりましたが、2年生の時に退部しました。また、彼の同期には松永光がいました。1955年には早稲田大学第一政経学部を卒業し、その後日本社会党文京支部の書記として働き始めました。この頃、浅沼稲次郎との出会いがあり、その経験が彼の後の社会党への入党のきっかけとなりました。

同年10月には松前重義議員の秘書として活動を開始し、1957年には社会党中央本部青年部副部長に就任しました。党内では江田派に属しながらも、非公然フラクション「高見派」を作るなど独自の路線を重視しました。1960年には社会党の第2次訪中使節団に参加し、浅沼稲次郎と共に中国を訪問しました。この訪問は、友好的な意図を持つものでしたが、中国の大躍進政策の失敗を目の当たりにし、印象的な経験としました。

1962年、その影響を受けて社青同（日本社会主義青年同盟）第3回大会で書記長に選出されますが、1964年の大会では執行部総辞職に伴い、書記長を退くことになりました。その後、1965年に全国反戦青年委員会の事務局員として、より左派の立場へと転じ、解放派との関係を強化しました。

1970年には社会党青年対策部長に就任しましたが、反戦青年委員会の運動が社会主義協会から批判され、10月に社会党から除名される事態に至りました。その翌年の1971年には、無所属で参議院選挙に立候補し、13万5620票を獲得しましたが、惜しくも落選しました。当時の選挙ポスターのスローガンは「第2第3の三里塚を！議会にゲリラを！」でした。

さらに1972年には新産別運転者労働組合に加盟し、1981年には解放派全国協議会に参加しました。1990年にはスペース90（後のスペース21）に参画し、現在はその主宰を務めている他、連帯社（解放派全協）との関わりも深いです。新運転では反主流派の立場を取り、組合内の執行部と対立することもありました。

勇気ある活動と著書

高見は三里塚闘争（成田空港問題）にも積極的に参加し、2017年には三里塚芝山連合空港反対同盟の活動に「スペース21」名義で参加しました。2014年の東京都知事選挙では、鎌田慧や河合弘之、瀬戸内寂聴、湯川れい子などと共に細川護熙を支援し、宇都宮健児に対して出馬辞退を求めるなど、彼の政治的活動は多岐にわたります。

高見はまた多くの著書を残しており、代表的なものには「反戦青年委員会 -70年闘争と青年学生運動-」や「国民総背番号体制」、「NO!9条改憲・人権破壊 -反戦青年委員会をつくった軍国少年-」があります。それぞれの著作は、彼の活動や思想を反映した内容となっています。

高見圭司はその人生を通じて、日本の政治運動と新左翼の思想に大きな影響を与え続けています。

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