鳥海純

鳥海純：元プロボクサーの道のりとその影響力

鳥海純（とりうみ じゅん）は、1974年2月28日に神奈川県横浜市で生まれた元プロボクサーです。彼は花咲徳栄高等学校を卒業後、拓殖大学で学び、その後ボクシング界でのキャリアを築きました。彼は第36代OPBF東洋太平洋バンタム級王者となり、ワタナベボクシングジムに所属していました。現在はTEAM10COUNT BOXING GYMの会長として、次世代の選手育成に力を入れています。

ボクシングとの出会い

鳥海がボクシングを始めるきっかけは、高校入学時の部活見学でした。先輩によるシャドーボクシングの美しさに魅了され、ボクシングに挑戦することを決意しました。高校時代には国体フライ級で3位に入賞し、大学時代には全日本選手権でフェザー級3位にも輝き、合計59戦を経て42勝（13KO、RSC）、17敗という戦績を残しました。この時期の彼は「無冠の帝王」と呼ばれ、長い間タイトルに手が届かない状況が続きました。それでも、彼は美男子としても知られ、Men's Streetの表紙を飾ることもありました。

プロ転向と成績

1996年5月28日、鳥海はプロボクサーとしての第一歩を踏み出しました。アマチュアエリートとして6回戦からデビューし、5ラウンド判定で初勝利を収めます。同年10月には龍白井を下し、ジュニアフェザー級B級トーナメントで優勝を果たしましたが、その後の試合では苦戦が続きます。特に、1998年には日本スーパーバンタム級王座に挑戦し7RTKOで敗れ、初黒星を喫しました。

2002年には仲里繁との試合で苦しい展開に直面しながらも、積極的に攻めるボクシングスタイルに転向しました。2004年になると、元WBU世界フライ級王者のソーンピチャイ・クラティンデーンジムを9RTKOで下し、世界ランキング上位へ躍進。10月には長谷川穂積との世界王座挑戦者決定戦で激闘を繰り広げましたが、判定で惜しくも敗れました。

王者への道

2005年にはOPBF東洋太平洋バンタム級王座決定戦でリノ・ジャガーに挑戦し、判定で勝利して王座を獲得します。しかし、初防衛戦ではクマントーン・ポープルムカモンに敗れ、王座を失ってしまいました。その後、仲間の池原信遂との試合でも判定負けを喫し、引退の決意を固めます。

引退後、鳥海はマネージャーとして活動を開始し、徐々に自身のスタイルを反映したジムを設立しました。TEAM 10 COUNTを2010年に創設し、2014年には東日本ボクシング協会U-15実行委員に就任します。2016年には同協会の理事に選出され、さまざまな役割を果たしました。2018年には秘蔵の選手、松田恵里をプロデビューさせ、彼女は日本プロボクシング史上最速の王座獲得を達成しました。

今後の展望

2020年には新しいジムの場所を確保し、活動を続ける中で、2024年には松田恵里がWBA・WBO女子世界アトム級王座に挑戦し、成功を収めるという結果も出しました。彼のボクシング界への貢献は、次世代の選手たちに大きな影響を与え続けています。鳥海純は、ボクシングと共に生きることの意義を体現し、選手たちを導く存在として、今後も注目されることでしょう。

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