鳥羽商船高等専門学校

鳥羽商船高等専門学校について

鳥羽商船高等専門学校は、三重県鳥羽市に位置する国立の高等専門学校で、日本国内に5つ存在する商船高等専門学校の1つであり、最も古い歴史を持っています。地元では親しみを込めて「鳥羽商船」もしくは「商船学校」として知られています。特にこの学校は、一級小型船舶操縦士の養成施設として登録されている唯一の商船高専であり、2023年卒業生までが対象となっています。

学科とコース

同校の教育課程は本科と専攻科に分かれています。本科では、商船学科に加え、情報機械システム工学科、電子機械工学科、制御情報工学科の4つの学科が設置されています。商船学科は、第3学年から航海コースと機関コースに分かれるコース制が導入されており、情報機械システム工学科は、2019年度から新たに設けられた学科で、学生が選択した情報、機械、電気・電子に関する科目を学ぶユニット制が特徴です。

卒業時には準学士の称号が授与され、専攻科では海事システム学専攻と生産システム工学専攻が開設されています。

沿革

鳥羽商船高等専門学校の歴史は非常に古く、1875年に東京で設立された近代的な海員養成機関に遡ります。その後、1881年には鳥羽商船黌の前身とも言える商船黌分校が開校され、1895年には東海商船学校と改称。1911年からは三重県立の学校となり、1945年以降は運輸省、そして1951年には文部省に再移管され、国立の学校へと変わりました。

1967年には現在の高等専門学校として新たに再編成され、商船学科と機関学科が設けられました。その後も、機関学科の改編や新たな学科の導入が行なわれ、教育内容も進化を続けています。特に、近年では電子機械工学科が情報機械システム工学科に改組され、現代のニーズに合わせた教育が推進されています。

学生生活と環境

鳥羽商船高等専門学校には、学生のための寮が併設されており、「暁寮」と呼ばれています。学生はここで共同生活を送りながら、互いに切磋琢磨し、将来の海事業界での活躍に向けた基盤を築いていきます。また、所在地は鳥羽市の中心部に近く、自然に囲まれた環境の中で学ぶことができます。最寄駅からは徒歩やタクシーでのアクセスが容易であり、学生の通学に便宜が図られています。

有名な卒業生

この学校からは、著名な卒業生も多く輩出されています。海軍軍人の日比野正治、作家の谷恒生、元警視庁特殊急襲部隊隊員の伊藤鋼一、元海上保安官の坂本新一、ノンフィクション作家の日高恒太朗など、多岐にわたる分野で活躍しています。

結論

鳥羽商船高等専門学校は、伝統と革新を融合させながら、品質の高い教育を提供している学び舎です。全国で多くの海事関係者や技術者がここで学び、未来の海運業界を担っています。

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