鷹城山多作

鷹城山多作（たかぎやま たさく）は、1904年1月4日に青森県で生まれ、1962年4月26日に生涯を閉じた大相撲力士です。本名を渡辺多作といい、振分部屋に所属していました。身長170cm、体重98kgと、当時としては比較的がっしりとした体格で、左四つを得意とし、下手投げを得意手としていました。

1919年5月場所に初土俵を踏みましたが、長く幕下以下の地位で苦労を重ねました。しかし、1932年2月場所において、春秋園事件による大量脱退が発生した影響で、幕下から繰り上げで新入幕を果たしました。この場所で、のちに大横綱となる双葉山定次の新入幕初日の対戦相手となり、双葉山に吊り出しで敗れています。

幕内では5場所を務めましたが、その後十両に陥落。それでも長く現役を続け、1940年1月場所限りで引退しました。引退後は養鶏場を経営し、相撲界とは異なる道を歩みました。

鷹城山の相撲の取り口は豪快で力強いものでしたが、勝ち味が遅く、なかなか星を重ねることができなかったと評されています。通算54場所の在位で、幕内は5場所、十両は13場所を務めました。幕内成績は22勝29敗、勝率.431、十両成績は70勝88敗1分でした。

四股名は、陸奥川から始まり、1925年1月に鷹城山に改名し新入幕を果たしました。その後、1933年1月には岩城山に改名し、この四股名で1場所幕内を務めています。幕内陥落後の1934年5月には嶺幟と改名し、この四股名で長く十両を務めました。

鷹城山多作の詳しい場所別成績は、相撲レファレンスには登録されていませんが、幕下以下の地位については、小島貞二コレクションの番付実物画像で確認することができます。彼の相撲人生は、苦労を重ねながらも、その豪快な取り口で多くの相撲ファンを魅了しました。

主な成績

通算在位：54場所
幕内在位：5場所
幕内成績：22勝29敗　勝率.431
十両在位：13場所
十両成績：70勝88敗1分

改名歴

陸奥川
鷹城山（1925年1月より）
岩城山（1933年1月より）
嶺幟（1934年5月より）

参考文献

大相撲写真画報「双葉山」（日本スポーツ出版社）
大相撲写真画報「ふるさとの名力士」（日本スポーツ出版社）

外部リンク

相撲レファレンス　嶺幟　多作

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