鹿児島県道46号阿久根東郷線

鹿児島県道46号阿久根東郷線

鹿児島県道46号阿久根東郷線は、鹿児島県阿久根市から薩摩川内市に至る、全長約28kmの主要地方道です。この道路は、阿久根市街地から横座峠を越え、薩摩川内市東郷町へと続いており、地域住民の生活道路として、また、両市を結ぶ幹線道路として重要な役割を果たしています。

概要

阿久根東郷線は、阿久根市栄町を起点とし、薩摩川内市東郷町斧渕を終点としています。かつては、横座峠を挟んで分断された区間がありましたが、1997年に横座トンネルが開通したことで全線が開通しました。このトンネルの開通により、阿久根市から鹿児島市や鹿児島空港へのアクセスが向上し、所要時間が大幅に短縮されました。

阿久根東郷線は、国道3号から国道267号への抜け道としても利用されており、地域の交通を円滑にする重要な役割を担っています。また、沿線には、田園風景や集落が広がり、地域の人々の生活に密着した道路となっています。

路線データ

陸上距離: 28.176 km
起点: 鹿児島県阿久根市栄町（阿久根港入口交差点、国道3号交点）
終点: 鹿児島県薩摩川内市東郷町斧渕（東郷小学校前交差点、国道267号交点）
主な経由地: 薩摩川内市東郷町藤川

歴史

1973年（昭和48年）4月11日 - 路線認定。
1983年度（昭和58年度） - 東郷町藤川で道路改良工事開始。
1993年（平成5年）5月11日 - 主要地方道に指定。
1994年（平成6年）7月 - 横座トンネルが建設省の「交流ふれあいトンネル・橋梁事業」に選定。
1995年（平成7年）8月 - 横座トンネルが貫通。
1997年（平成9年）3月31日 - 横座トンネルが開通し、全線開通。
2009年（平成21年）2月 - 薩摩川内市東郷町鳥丸付近バイパス完成。
2011年（平成23年）9月20日 - 阿久根市栄町から同市波留までのバイパス完成。

路線状況

横座トンネル

横座トンネルは、阿久根市鶴川内字米次から薩摩川内市東郷町藤川までを結ぶ全長1,292mのトンネルです。1997年3月31日に開通し、このトンネルの完成により、阿久根市から鹿児島市方面への所要時間が約20分短縮されました。

鹿児島県内の道路トンネルとしては、高速道路などを除く一般道では10番目に長いトンネルです。トンネル内は、両側に歩道が設けられており、歩行者も安全に通行できます。

地理

起点の阿久根市栄町付近は市街地で、商店などが立ち並んでいます。かつては、起点から約900mの区間が幅員狭小でしたが、バイパスの開通により解消されました。このバイパスでは、肥薩おれんじ鉄道を跨線橋で渡るようになり、踏切を通過する必要がなくなりました。

阿久根市街地から横座トンネルまでは、一部区間で急な坂道があるため、非常避難所や登坂車線が設置されています。また、沿線は田園風景が広がっており、川に沿って道路が通っています。横座トンネル付近は住居が少なく、静かな環境となっています。

横座トンネルのそばにある旧道は、かつて県道として利用されていた区間ですが、現在は林道として利用されています。この旧道は、1973年までは宇都川路田代阿久根線として、現在の薩摩川内市高城町までが県道として認定されていました。

横座トンネルから藤川天神（菅原神社）入口付近までは、人家がまばらで、廃墟が目立ちます。2006年の豪雨災害により、この区間でがけ崩れが発生し、一時的に片側交互通行となっていましたが、現在は復旧しています。藤川天神入口から東郷小学校下までの区間は、住宅が増えてきます。この区間は片側1車線で、直線区間が長く、見通しの良い道路となっています。

通過する自治体

阿久根市
出水市
薩摩川内市

交差する道路

国道3号
国道267号

交差する鉄道

肥薩おれんじ鉄道
九州新幹線

沿線

阿久根郵便局
阿久根市立田代小学校
菅原神社（藤川天神）
* 薩摩川内市立東郷小学校

阿久根東郷線は、地域住民の生活を支えるとともに、観光客にとっても重要な道路です。今後も、安全で快適な道路環境が維持されることが期待されます。

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