黒姫山 (糸魚川市)

新潟県糸魚川市のシンボル、黒姫山

黒姫山は、新潟県糸魚川市にそびえる標高1,221mの独立峰です。別名、青海黒姫山とも呼ばれ、その美しい山容は地域の人々に親しまれています。日本三百名山、そして新潟百名山にも選定されており、登山愛好家にも人気の山です。

特徴

黒姫山は、飛騨山脈の北端に位置し、主稜線から派生した尾根の末端にあります。山全体が石灰岩で構成されており、その独特な地形が特徴的です。山頂には黒姫権現の祠と一等三角点が設置されており、古くから信仰の対象とされてきました。日本海に面しているため、山頂からは海原や山々の雄大な景色を望むことができます。

産業との関わり

黒姫山は、その石灰岩を利用した鉱山としても重要な役割を果たしています。山全体が露天掘りによる鉱山となっており、採掘された鉱石は山麓の工場でセメントやカーバイドの原料として利用されています。かつては、工場からJR北陸本線まで専用鉄道が敷設されていましたが、現在は工場内のみで使用されています。また、山東側では別の企業によって石灰石が採掘され、ベルトコンベアでセメント工場に運ばれているほか、姫川港から骨材として各地に出荷されています。この鉱山は国内有数の石灰石鉱山であり、地域の産業を支える重要な存在となっています。

登山

以前はデンカ青海工場からの入山が可能でしたが、鉱山開発の影響で現在は通行禁止となっています。そのため、登山は隣接する青海川の上流にある清水倉登山口から開始する必要があります。登山道には「金木平」と呼ばれる標高800m地点があり、休憩場所としても利用されています。

その他

黒姫山は、地域に伝わる奴奈川姫伝説の舞台としても知られています。また、旧青海町出身の元関脇力士、黒姫山秀男、そしてその孫にあたる力士、黒姫山虎之介の四股名の由来にもなっています。

黒姫山は、自然の美しさ、産業との関わり、そして歴史と伝説が織りなす、魅力あふれる山です。

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