黒木憲

黒木 憲（くろき けん）

日本の歌手。本名は唐木 克彦（からき かつひこ）。1942年3月12日、東京都に生まれ、2006年11月21日に永眠した。享年64。

経歴と人物

明治大学政経学部を中途退学後、1966年に放送作家・司会者として知られる大橋巨泉氏の紹介により、東芝レコードのオーディションに挑戦し合格。翌1967年、「夜の東京の片隅で」で歌手としての第一歩を踏み出した。

1968年には、シングル「霧にむせぶ夜」が大きなヒットを記録し、ムード歌謡の歌手として確固たる地位を築いた。その後も精力的に活動を展開し、数多くのシングルやアルバムを発表。テレビ番組への出演なども行い、歌謡界で存在感を示し続けた。

しかし、1997年9月、持病である糖尿病の合併症により脳梗塞を発症。これにより芸能活動の継続が困難となり、第一線から退き、懸命なリハビリテーション生活を送っていた。長い療養期間を経て、2006年11月21日の午後0時22分、腎不全のため、療養していた静岡県沼津市内の病院にて静かに息を引き取った。

家族としては、長男である黒木じゅん氏も同じく歌手として活動している。じゅん氏は1991年に「唐木淳」名義でデビューし、2008年2月から2016年5月までの期間は、父の名跡を継ぐ形で「黒木憲ジュニア」、二代目・黒木憲として活動していた。

黒木憲氏は、同じくムード歌謡歌手であり親友でもあった克美しげる氏とも関係が深く、克美氏が事件を起こした際には、その新曲の代打として急遽レコーディングを行い、ヒットさせた「おもいやり」のようなエピソードも残されている。

主な出演番組

歌う週刊誌（1968年5月18日、TBSテレビ系）
郷愁の歌まつり（1978年7月9日、テレビ東京系）

ディスコグラフィ

シングル

夜の東京の片隅で／ひとりぼっちさ俺だって（1967年）
霧にむせぶ夜／別れても（1968年4月1日）
亜紀子の思い出／花はまぼろし（1968年）
花はまぼろし／亜紀子の思い出（1968年10月10日）
君よ、なかないで（1969年）
夢はいずこに／無情の恋（1969年3月1日）
君に逢いたい／霧雨の嘆き（1969年7月1日）
涙をなめてごらん／朝までいたい（1969年）
別れても／涙にむせんで（1969年）
二人で来た道／千曲川（1969年）
時は移り花は咲いても／ひと夜の妻（1969年）
かたおもい／燃えておぼえれ流されて（1969年）
私が逢った男たち／せめて貴方を（1969年）
みれん雨／あの霧の朝（1969年）
哀しみは北へ走る／なみだ雨（1969年）
ぼくの胸でお泣き／二人の偶然（1970年1月6日）
許してくれ／高原のひと（1970年）
愛の情念／つぶやき（TP-10006）
霧にむせぶ夜／別れても（TP-10086）
おもいやり／男泣き（1976年12月20日）
東京の空の下／ひとりぐらし（1977年6月5日）
ありがたや節／君も生命を（1978年3月5日）
溺愛／あなたの想い出（TP-）
とまり木もよう／ねえ、おさけ（1978年）
別れても他人なんかじゃない／お願いもう一度（TP-10716）
粋な夜／再会（1980年） - 黒木憲＆有砂しのぶ名義
粋な夜／つぐない（1981年） - 黒木憲＆NANCY（叶純子）名義
しあわせも哀しみも／むかしの俺でよかったら（TP-17178）
許せないのよ／オンザロック・ロック（TP-20070）

アルバム

霧にむせぶ夜（1968年）
涙をなめてごらん（TP-7358）
人生の並木路（TP-8058）
旅情（11月5日）
とまり木もよう／黒木憲 歌謡デラックス（TP-40103～04）
黒木憲 全曲集（TP-60014）
とまり木もよう／ねえ、おさけ（1978年）
おもいやり（1976年）
粋な夜（1980年）
ニュー・ベストナウ 黒木憲（1987年10月26日）
黒木憲 全曲集（1989年6月7日）
黒木憲 歌カラリクエスト 4（1993年11月17日）
想い出の音楽館（1996年12月11日）
黒木憲 全曲集（1999年1月13日）
なつめろ全曲集 黒木憲（2004年8月4日）
黒木憲 名曲集（2008年11月12日）
完全保存盤 黒木憲 名曲集（2013年07月24日）

関連事項

克美しげる
ムード歌謡

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