黒田長高

黒田長高

黒田長高（くろだ ながたか、1952年7月4日 - ）は、東京都港区出身の実業家。筑前国福岡藩黒田家当主であり、黒田長政から数えて16代目に当たる。

経歴

黒田長高は1952年、黒田家第15代当主・黒田長久の次男として、かつて福岡藩の中屋敷があった東京都港区で生まれた。兄がいたものの病弱であったため、長高が後を継ぐこととなる。

1971年に明治学院高等学校を卒業後、1975年に明治学院大学を卒業。大学卒業後はタイヤ販売会社や不動産会社に勤務し、実業家としての基礎を築いた。

1983年には、藩祖である黒田如水の名を冠した不動産会社「如水興産」を設立し、社長に就任。港区を中心に、かつての藩邸跡などが所在する地域で事業を展開している。

また、社会貢献活動にも熱心であり、「黒田奨学会」の総裁を務め、旧福岡藩士の子孫らによる如水と長政の顕彰団体である「藤香会」の名誉顧問も務めている。

2003年には「博多どんたく港まつり」に参加し、黒田家の当主としては132年ぶりに博多松囃子一行の訪問を受けるなど、現在も旧領である福岡県との交流を積極的に続けている。

系譜

黒田家は、戦国時代から江戸時代にかけて活躍した武将・黒田如水を祖とする名門である。長高の系譜は以下の通り。

祖父：黒田長礼 - 鳥類学者
祖父：醍醐忠重
祖母：黒田茂子
祖母：毛利顕子 - 毛利元昭の娘
父：黒田長久 - 鳥類学者
母：醍醐和子 - 醍醐忠重の娘
兄：黒田長明（1949年8月 - 1980年8月）
妻：由佳子 - 杉浦文治の娘
娘：黒田絢子
娘婿：黒田裕大 - 山形県出身。東久留米市の学校法人自由学園数学科教諭

黒田家の歴史

黒田家は、もともと近江国の出身で、戦国時代に織田信長に仕えた黒田如水（官兵衛）が、豊臣秀吉の天下統一に貢献し、筑前国福岡の領主となったことで、大名としての地位を確立した。如水の嫡男である黒田長政は、関ヶ原の戦いで徳川家康に味方し、その功績によって福岡藩52万石を領有することとなった。以降、黒田家は明治維新まで福岡藩主として存続し、地域社会に大きな影響を与えた。

参考文献

小川原正道「黒田侯爵家と地域社会 : 育英事業をめぐって」『法學研究 : 法律・政治・社会』第91巻第5号、慶應義塾大学法学研究会、2018年5月、35-48頁
霞会館諸家資料調査委員会 編『昭和新修華族家系大成』 上巻、霞会館、1982年3月10日
霞会館華族家系大成編輯委員会 編『平成新修旧華族家系大成』 上巻、霞会館、1996年9月10日。ISBN 4-642-03670-9

外部リンク

黒田長高さん（黒田官兵衛、黒田長政、黒田職隆、光姫の子孫）

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