龍山村 (静岡県)

龍山村について

龍山村（たつやまむら）は、静岡県西部の遠州地方に位置していた村です。磐田郡に属しており、2005年7月1日に周辺の10市町と合併し、浜松市へと編入されました。この時、静岡県で最後の村としての地位を持っていた龍山村は、村名が龍山町に変更され、それ以降は浜松市の一部として新たな歴史を刻みました。

合併後、2005年に設置された「龍山地域自治区」は、地域の自治を図るための試みでしたが、2012年にはその役割を終えました。また、浜松市は2007年に政令指定都市に移行し、龍山村は天竜区の一部となりました。

地理と隣接自治体

龍山村は豊かな自然に囲まれており、隣接する自治体には天竜市、春野町、佐久間町があります。現在の隣接町会は横山町、春野町、佐久間町で、周囲の環境は今でも多様な自然が広がっています。

歴史の歩み

龍山村の誕生は1901年にさかのぼります。龍川村の一部、大字大嶺及び戸倉と、山香村の大字瀬尻及び下平山が合併して新たな村が形成されたのです。この村名は、両村の名前を組み合わせたもので、その土地に根ざした歴史が感じられます。

1943年には、山火事が発生し、広範囲にわたる山林が焼失するという悲劇的な出来事もありました。その後も、1958年に秋葉ダムが完成し、1970年には峰之沢鉱山が閉山を迎えるなど、時代と共に変化を続けました。1970年には集中豪雨により山腹崩壊が発生し、悲劇的な事故もありました。2005年には浜松市と合併し、村としての歴史に幕を下ろしました。

経済と教育の変化

龍山村が浜松市に合併された後、教育機関はすべて廃止され、旧村域の小中学校もその歴史に終止符を打つこととなりました。小学校としては、下平山小学校や瀬尻小学校が統合され、最終的には浜松市立龍山第一小学校に統合されました。中学校も同様に統廃合が進み、龍山中学校は2008年に浜松市立光が丘中学校に統合されています。

交通の状況

交通面では、鉄道路線は村内にはなく、最寄り駅は天竜浜名湖鉄道の天竜二俣駅でした。また、龍山村の交通は主に路線バスに依存していましたが、2022年には一部の路線が運行を終了しています。国道152号や473号などの一般国道が通じており、地域住民の移動手段には一般県道も利用されていました。

まとめ

龍山村は、自然豊かな環境と歴史的な背景を持った村でしたが、2005年の合併によりその姿は消えました。地域の教育や交通手段の変化を通じて、浜松市の発展に寄与した村としての記憶を持ち続けています。現在は、周囲の町と共存しながら新たな時代を歩んでいます。

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