龍華寺 (上海市)

龍華寺（りゅうかじ）

龍華寺は、中華人民共和国上海市徐匯区にある由緒ある仏教寺院です。その起源は三国時代の呉に遡り、長い歴史の中で幾度かの破壊と再建を繰り返してきました。

歴史

龍華寺の創建は、三国時代の呉の赤烏5年（242年）に、僧侶の康僧会が庵を結んだことに始まります。その後、呉の王である孫権の母親によって寺院として建立されました。

しかし、唐の乾符年間には兵火により一度は廃寺となってしまいます。その後、北宋時代の太平興国2年（977年）に、呉越王の銭弘俶によって再建されました。治平3年（1066年）には「空相寺」と改称されています。

南宋末から元初の混乱期には、寺は再び全焼してしまいます。明代に入り、永楽年間に寺院は再び修復され、大規模な改修を経て「龍華寺」と改名されました。万暦2年（1574年）には、神宗から「大興国万寿慈華禅寺」の名を賜りました。

現在の龍華寺の基礎は、清代の光緒年間に大規模な再建によって築かれました。建築全体のスタイルは、宋の時代の建築様式である「伽藍七堂制」を参考にしています。

1937年、第二次上海事変（八一三淞滬戦役）において、龍華寺は日本軍の砲火によって甚大な被害を受けました。

中華人民共和国成立後の1957年と1979年には、二度の修復が行われました。しかし、1966年に始まった文化大革命の際には、紅衛兵によって寺廟などの宗教施設が徹底的に破壊され、寺内のすべての文化財が失われるという悲劇に見舞われました。

1983年、龍華寺は中華人民共和国国務院によって漢族地区仏教全国重点寺院に認定され、2006年5月25日には全国重点文物単位にも認定されました。

伽藍（がらん）

龍華寺の伽藍は、以下の主要な建造物で構成されています。

山門
彌勒殿
天王殿
大雄宝殿（本堂）
三聖殿
観音堂
方丈室
蔵経楼

重要文化財

龍華寺には、以下の重要な文化財が所蔵されています。

千手千眼観音
七層八角龍華塔

龍華寺は、上海の歴史と文化を伝える貴重な存在として、多くの人々に信仰され、親しまれています。

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