龐炳勲

龐炳勲の生涯とその活動

龐炳勲（ほう へいくん）は中華民国において、多くの転機を経て軍人としてのキャリアを築いた人物です。彼は北京政府の直隷派の一員として活動し、のちに国民軍、さらに国民政府へと進出しました。日中戦争の最中、一時期南京国民政府にも属し、戦局において重要な役割を果たしました。彼の伝記において、「字（あざな）」は更陳、更臣、または更新とされています。

早年の経歴

龐炳勲はもともと学問を重視していましたが、父の死をきっかけに学業を断念し、商人としての道を歩みました。しかし、1899年に北洋第3鎮砲兵隊に加入し、その後は教官の孫岳と出会うことで軍人としての道を選びます。彼は東北測絵学堂を卒業後、中国同盟会に加入し、1911年の灤州起義にも参加しましたが、失敗してしまいます。再び商人として生活を始めるものの、1918年に孫岳と再会し、その後は順調に昇進します。

軍人としての昇進

1924年10月、馮玉祥による北京政変が発生すると、龐炳勲は国民軍に加わり、第2混成旅の旅長に任命されます。しかし、1926年には国民軍が北方各派との戦闘で苦戦すると、龐は直隷派の呉佩孚に降伏し、第12混成旅旅長となります。その後も彼は河南保衛軍に転籍し、さらには国民革命軍の指揮官として名を馳せます。

日中戦争の時期

日中戦争が始まると、龐炳勲は部隊を率いて数々の戦闘で戦功を挙げました。特に、1938年には板垣征四郎率いる日本軍に大打撃を与え、軍功を重ねました。1939年には第24集団軍総司令として任命され、その後も数々の戦役で重要な役割を果たしました。

日本への降伏と晩年

しかし、1943年に日本軍の包囲攻撃を受け、第24集団軍が大損害を被ると、龐は蔣介石の暗黙の了解のもとに日本軍に降伏します。その後、南京国民政府の下で開封綏靖主任に就任し、戦後には蔣介石に再び仕官しました。1946年には老いを感じ、辞任してからは国防部咨議に転任しました。1949年、台湾に逃れた後、彼は1963年に85歳で死去しました。

まとめ

龐炳勲は学問から軍人へと転身し、数々の転機を経て国民政府に仕官するまでの経歴を持っています。彼の生涯は戦乱の時代を反映しており、さまざまな局面での活動を通じて中国の歴史に名を刻みました。

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