1130型CIWS

1130型CIWS (Type1130)の概要

1130型CIWS（正式名称：H/PJ-11）は、中国兵器工業集団によって開発された次世代の近接防御システムです。このシステムは、730型CIWSの改良版であり、主に中国海軍の空母及び大型艦艇に搭載されています。1130型の特徴的な点は、砲身の数が11本に増えたことで、これにより発射速度が大幅に向上し、1分間に10,000発という驚異的な速度で弾薬を発射することが可能です。

迎撃能力

報道によると、1130型CIWSは、時速マッハ4以上で接近してくる対艦ミサイルに対して96%の確率で迎撃できるとされています。この高い迎撃成功率は、現代の海上戦闘において極めて重要な要素であり、艦船の防空能力を飛躍的に高めることに寄与しています。

弾薬と装備

1130型の弾薬は、両側に1個ずつ合計2つのドラムに収納され、最大2,580発を搭載できます。使用する弾薬には、通常の30×165mm弾に加え、タングステン弾芯を利用したAPDS弾（「DEC115型」）が含まれています。このように、様々な弾薬を使用することで、多様な脅威に対応できる能力を持っています。

レーダーと追尾装置

レーダーや追尾装置に関しては、730型CIWSと似たシステムが採用されていますが、空母「福建」に搭載されている1130型CIWSには、348型パルスドップラーレーダーからフェーズドアレイレーダーに変更された新型レーダーと、赤外線追跡装置が追加されています。この進化により、より精度の高い目標追尾が可能となり、ミサイル迎撃の確実性が増しています。

搭載艦

1130型CIWSは、いくつかの艦船に搭載されており、その主な搭載艦には以下のものがあります：

• - 空母「遼寧」
• - 空母「山東」
• - 空母「福建」
• - 052D型駆逐艦
• - 054A型フリゲート
• - 055型駆逐艦
• - 075型強襲揚陸艦

これらの搭載艦は、いずれも現代海軍において重要な役割を果たしており、1130型CIWSの装備によってその防空能力が大いに強化されています。

電力供給

しかし、1130型CIWSはその稼働に大量の電力を必要とするため、特に空母などの大型艦への搭載が一般的です。この電力要求は、システムの高性能を実現するための代償として不可欠であり、設計時から考慮されています。

まとめ

1130型CIWSは、その高度な技術と強力な迎撃能力により、中国海軍の海上作戦において重要な役割を果たしています。今後もさらなる技術の進歩により、その性能はますます向上していくことでしょう。

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