1927 LA

1927 LA：謎に包まれた小惑星

1927 LAは、小惑星帯に存在する小惑星の一つです。その特徴は、発見されてから間もなく行方不明となり、長らく再発見されていない点にあります。以下に、その詳細を解説します。

発見の経緯

1927 LAは、1927年6月1日23時11分（協定世界時）頃、ドイツのケーニッヒシュトゥール天文台で発見されました。発見時の明るさは13.7等級と記録されています。しかし、同天文台での観測は6月20日と7月5日を最後に途絶え、その後、1927 LAは行方不明となりました。

特筆すべきは、1927 LAが仮符号を付与された小惑星の中で、最も古い年代の数値を持つ天体であるということです。これは、発見が確認されたものの、その後の追跡観測が困難で、結果として再発見に至っていないことを示唆しています。ちなみに、2番目に古い仮符号を持つ小惑星は1937 CKで、1937年2月10日に発見されたものの、3月13日以降は行方不明となっています。

軌道の特性

1927 LAは、軌道長半径が3.34AUと、小惑星帯の中でも外側に位置する小惑星です。しかし、その軌道は0.334という大きな離心率を持つ楕円軌道を描いています。このため、近日点距離は2.23AU、遠日点距離は4.46AUと、太陽からの距離が大きく変動します。1927 LAは、この軌道を約6年かけて公転すると推定されています。

この軌道特性から、1927 LAは小惑星帯の外縁部を大きく移動しながら太陽を周回していると考えられます。大きな離心率は、他の天体との重力相互作用による軌道変化の可能性を示唆しているかもしれません。しかし、再発見がなされていないため、正確な軌道要素や物理的特性は不明なままです。

未解明な点

1927 LAは、発見から約100年が経過した現在でも、その行方が分かっていません。過去の観測データに基づいた軌道計算では、再発見のための手がかりが得られていない状況です。これは、観測誤差や軌道変化、または小惑星自体が非常に暗く観測が困難であるといった様々な要因が考えられます。

この小惑星の謎を解明するためには、さらなる観測技術の発展や過去の観測データの再解析が必要となるでしょう。

まとめ

1927 LAは、小惑星帯に存在する未解明の小惑星です。発見直後に行方不明となり、未だに再発見されていないという特異な経緯を持っています。その軌道特性から、小惑星帯の外側を大きく移動していると考えられますが、再発見されていないため、詳細な物理的特性や軌道要素は不明です。1927 LAの再発見は、小惑星帯の研究における重要な課題の一つであり、今後の観測技術の進歩と解析によって、その謎が解き明かされることが期待されます。

出典

小惑星センター

関連項目

* (4596) 1981 QB - 名称が与えられていない小惑星の中では、最も小惑星番号が若い天体です。かつては(3708) 1974 FV1（Socus）が最若番でしたが、現在は(4596) 1981 QBがその座を引き継いでいます。

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