1955年の音楽

1955年の音楽

1955年（昭和30年）は、世界的に音楽シーンが大きく変化した年でした。ロックンロールが台頭し、新たなスターが誕生するなど、音楽史における重要なターニングポイントとなりました。

世界の音楽状況

ビル・ヘイリーと彼のコメッツの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」がイギリスのチャートを席巻し、ロックンロールの波が世界中に広がり始めました。
エルヴィス・プレスリーは、フロリダ州でのコンサートで観客が暴動を起こすほどの人気ぶりを見せ、トム・パーカー大佐が彼のマネージャーに就任しました。

日本の音楽状況

1955年12月31日には、第6回NHK紅白歌合戦が開催され、荒井恵子と鶴田六郎がそれぞれ紅組、白組のトップバッターを務め、二葉あき子と藤山一郎がトリを飾りました。

1955年の代表的な楽曲

洋楽シングル

チャック・ベリー – メイベリーン
リトル・リチャード – トゥッティ・フルッティ
ボー・ディドリー – Bo Diddley
ファッツ・ドミノ – エイント・ザット・ア・シェイム
エタ・ジェイムズ – The Wallflower (Dance with Me, Henry)
プラターズ – オンリー・ユー, グレイト・プリテンダー
マディ・ウォーターズ – Mannish Boy
スマイリー・ルイス – アイ・ヒア・ユー・ノッキング
リトル・ウィリー・ジョン - オール・アラウンド・ザ・ワールド
リトル・ウィリー・ジョン - ニード・ユア・ラヴ・ソー・バッド
ボビー・チャールズ - シー・ユー・レイター・アリゲーター
アール・キング - ゾース・ロンリー・ロンリー・ナイツ

邦楽

この年は、特に記録に残るようなヒット曲は少なかったようですが、多くの歌手が精力的に活動していました。

デビューしたアーティスト

3月 - 島倉千代子／この世の花
9月 - フランク永井／恋人よ我に帰れ
月日不明 - 朝丘雪路／ひとつの影/ジャジャンボ娘

島倉千代子はこの年「この世の花」でデビューし、一躍人気歌手となりました。フランク永井も「恋人よ我に帰れ」でデビューし、ムード歌謡のスターとしての地位を確立しました。

物故した音楽家たち

1955年には、多くの著名な音楽家が亡くなりました。

3月12日 - チャーリー・パーカー（ 1920年）
5月4日 - ジョルジェ・エネスク（ 1881年）
7月25日 - イルマリ・ハンニカイネン（ 1892年）
9月28日 - 守安祥太郎（1924年）
10月15日 - 早坂文雄（1914年）
11月27日 - アルテュール・オネゲル（1892年）
11月30日 - ヨシプ・ストルチェル＝スラヴェンスキ（* 1896年）

チャーリー・パーカーは、ジャズサックスの巨人として知られ、彼の死はジャズ界にとって大きな損失でした。また、日本の作曲家である早坂文雄の死も、日本の音楽界に深い影を落としました。

1955年は、音楽の歴史において、新たな潮流が生まれ、そして偉大な才能が失われた年として記憶されるでしょう。

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