1958年の音楽

1958年の音楽

1958年（昭和33年）は、世界的に音楽シーンが大きく変化した年でした。特に日本では、アメリカのブームから数年遅れてロカビリーが一大ブームとなり、若者を中心に熱狂的な支持を集めました。

日本の音楽シーン

1958年、日本における音楽シーンの最大の出来事といえば、ロカビリー・ブームの到来でしょう。平尾昌章、ミッキー・カーチス、山下敬二郎の3人は「ロカビリー三人男」と呼ばれ、当時の若者たちのファッションや音楽に大きな影響を与えました。彼らの演奏が披露された日劇ウエスタン・カーニバルは、1週間で4万5千人もの観客を動員するほどの人気ぶりでした。

主な邦楽シングル

石原裕次郎「嵐を呼ぶ男」「明日は明日の風が吹く」
大津美子「銀座の蝶」
小林旭「ダイナマイトが百五十屯」
美空ひばり「花笠道中」「ロカビリー剣法」
三橋美智也「夕焼とんび」
村田英雄「無法松の一生 (度胸千両入り)」
和田弘とマヒナスターズ「泣かないで」

これらの楽曲は、当時の日本の音楽シーンを彩り、現在でも多くの人に愛されています。

世界の音楽シーン

アメリカでは、マーヴィン・ゲイが最初のグループでレコーディングを開始し、後のザ・テンプテーションズとなるオーティス・ウィリアムズ＆ザ・ディスタンツが音楽活動を開始するなど、新たな才能が開花し始めました。また、RCAが最初の「ステレオ」LPを発表し、音楽の楽しみ方に新たな可能性が広がりました。

ビルボード・マガジンが「ホット100」シングルチャートを発表したことも、音楽史における重要な出来事です。このチャートでリッキー・ネルソンの「プア・リトル・フール」が1位を獲得し、大ヒットとなりました。

主な洋楽アルバム

チャック・ベリー – ワン・ダズン・ベリーズ
オーネット・コールマン – Something Else!!!!
ジョン・コルトレーン – Soultrane
ボ・ディドリー – Bo Diddley
ビリー・ホリディ – Lady in Satin

これらのアルバムは、ジャズ、ブルース、ロックンロールなど、多様なジャンルの音楽が発展していく上で重要な役割を果たしました。

その他

エルヴィス・プレスリーが陸軍に入隊したことも、1958年の音楽シーンにおける大きな出来事の一つです。彼の不在は、当時の音楽界に様々な影響を与えました。

また、この年には多く音楽家がデビューしています。
平尾昌晃、伊東ゆかり、村田英雄、小林旭、五月みどりなど、後の音楽シーンを担う多くの才能がこの年にデビューを飾っています。

1958年に亡くなった主な音楽家

アタウルフォ・アルヘンタ（指揮者）
ビッグ・ビル・ブルーンジー（ブルースミュージシャン）
* レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ（作曲家）

1958年は、新たな才能の台頭とともに、音楽史に名を残す巨匠たちがこの世を去った年でもありました。

このように、1958年は、日本におけるロカビリー・ブームの到来や、アメリカにおける新たな音楽の潮流の誕生など、様々な出来事があった年でした。これらの出来事は、後の音楽シーンに大きな影響を与え、現在でも多くの人に愛される音楽の礎となっています。

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