1959年の相撲

1959年の大相撲界の動向

1959年は、大相撲界にとって多くの出来事が起こった激動の一年でした。アマチュア相撲界では全日本実業団相撲選手権大会が初めて開催され、新たな歴史の幕開けとなりました。一方、大相撲界では、数々の力士の引退や昇進、そして制度の変更など、様々な出来事が相次ぎました。

大相撲の主な出来事

1月: 初場所では、大関松登が関脇に陥落し、横綱千代の山が引退しました。千代の山は横綱一代年寄となりましたが、年寄名から木村庄之助、式守伊之助の両家が外されるという異例の事態も発生しました。
3月: 春場所では、出羽海部屋が半世紀ぶりに役力士不在となる一方で、場所後に朝汐の横綱推挙が決定し、朝潮に改名しました。また、元大関大内山が引退し、年寄錣山を襲名しました。
4月: 栃錦、朝潮らが沖縄巡業を行いました。
5月: 夏場所では、納谷が十両入りし、大鵬と改名しました。
7月: 名古屋場所中、栃錦の実父が交通事故で亡くなるという悲劇がありました。
8月: 横綱の一代年寄制が廃止されましたが、引退後5年間は役員待遇となる措置が取られました。
9月: 秋場所後、若羽黒の大関昇進が決定し、一代年寄千代の山は年寄名を九重に変更しました。
10月: 春日野取締（元横綱栃木山）が死去し、栃錦が二枚鑑札となりました。また、大阪準本場所では若羽黒が優勝しました。
11月: 九州場所では、新弟子検査基準が改正され、身長173cm、体重75kg以上となりました。また、年齢制限が撤廃されました。
12月: 行司の停年制により、庄之助、伊之助らが引退しました。

本場所の結果

一月場所: 若乃花幹士が14勝1敗で優勝。殊勲賞は時津山、敢闘賞は若秩父、技能賞は若前田が獲得。十両優勝は若杉山豊一。
三月場所: 栃錦清隆が14勝1敗で優勝。殊勲賞は北の洋、敢闘賞と技能賞は柏戸が獲得。十両優勝は八染茂雄。
五月場所: 若乃花幹士が14勝1敗で優勝。殊勲賞は潮錦、敢闘賞は栃光、技能賞は房錦が獲得。十両優勝は若乃國照夫。
七月場所: 栃錦清隆が15戦全勝で優勝。殊勲賞は岩風、敢闘賞は冨士錦、技能賞は鶴ヶ嶺が獲得。十両優勝は星甲良夫。
九月場所: 若乃花幹士が14勝1敗で優勝。殊勲賞は鶴ヶ嶺、敢闘賞は柏戸、技能賞は若羽黒が獲得。十両優勝は宇田川勝太郎。
十一月場所: 若羽黒朋明が13勝2敗で優勝。殊勲賞は安念山、敢闘賞は冨士錦、技能賞は若ノ海が獲得。十両優勝は大鵬幸喜。

生誕と死去

この年には、後の相撲界を担う多くの力士たちが誕生しました。霧島一博（後の大関）、太寿山忠明（後の関脇）などがその代表です。一方で、駒泉徳治郎、鳳龍一雄、二瀬川政一、栃木山守也、両國梶之助など、かつて土俵を沸かせた力士たちがこの世を去りました。

その他の出来事

週刊少年マガジンの創刊号の表紙を大関・朝潮が飾ったり、映画『雷電』が公開されたりと、相撲界以外でも話題となる出来事がありました。

このように1959年は、相撲界内外で様々な出来事が重なり、激動の一年となりました。力士たちの活躍や、相撲界の制度変更など、多くの話題を提供した年として記憶されるでしょう。

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