二瀬川政一

二瀬川政一について

二瀬川政一（ふたせがわ まさいち、1916年4月15日 - 1959年8月22日）は、奈良県北葛城郡新庄町（現在の葛城市）出身の大相撲力士です。彼は朝日山部屋に所属し、本名は井口政一（安川が旧姓）です。最高位は東関脇で、身長171cm、体重128kgの体格を持ち、相撲のスタイルとしては突っ張りや押し、右四つ、寄りを得意としました。

来歴の概要

二瀬川は1931年5月場所にて初めて土俵に上がり、段階的ではありますが力士として昇進していきました。1940年5月場所で新入幕を達成しますが、当時の幕内の状況は厳しく、毎場所多くの休場者が出ていたため、横綱との対戦が彼の成績に影響を与えました。この場所では、13日目に横綱男女ノ川との対戦が実現し、5勝7敗から敗北を喫します。結果として5勝10敗となり、十両へ陥落する危険がありましたが、先述の理由により翌年1月場所には幕内に留まっていました。

その後、二瀬川は1941年から1942年の間に6場所連続で勝ち越し、特に大関前田山に勝つなどの快挙を成し遂げ、急激に関脇へと昇進しました。1941年5月場所では大関・五ツ嶋や安藝ノ海を破ることに成功し、安定した取り口から大関候補としても期待されるようになります。しかし、1944年1月場所からは朝日山部屋を二枚鑑札で継承したことや、自身の負傷、さらには途中休場が続き、ついには大関昇進の道が閉ざされることになりました。

引退は1947年6月場所に決まり、その後は部屋の経営に専念することとなります。弟弟子である高津山が関脇に昇進し、部屋は将来的にも期待が持たれる状況でしたが、二瀬川は1959年に急逝してしまいます。その結果、朝日山部屋は次第に中堅部屋となり、その後の発展が難しくなりました。

主な成績

二瀬川政一の成績は、以下のようになります。幕内での通算成績は164勝155敗6休で、勝率は514%、現役の在位は32場所、幕内在位は14場所（関脇1場所、小結2場所）でした。また、十両での優勝も1回（1940年1月場所）を果たしています。彼の幕内対戦成績は、82勝92敗6休で勝率は471%です。

まとめ

相撲界において二瀬川政一は、短いながらも印象的なキャリアを持つ力士でした。彼の相撲スタイルや成績は、当時の相撲界において一定の影響を及ぼしました。急逝のためその後の成り行きは想像の域を出ませんが、彼の功績と努力は今なお記憶に残っていることでしょう。

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