1962-1963シーズンのNBA

1962-1963 NBAシーズン

1962-1963シーズンは、NBAの17回目のシーズンであり、1962年10月16日から1963年4月24日まで開催されました。

シーズン前の動き

ドラフト

1962年のNBAドラフトでは、ビル・マクギルがシカゴ・ゼファーズから全体1位指名を受けました。その他、ゼルモ・ビーティ、レン・チャペル、ウェイン・ハイタワー、ジョン・ハブリチェック、チェット・ウォーカーなどが指名されています。地域ドラフトでは、ジェリー・ルーカスがシンシナティ・ロイヤルズから、デイブ・ディバッシャーがデトロイト・ピストンズから指名を受けました。

その他の動き

フィラデルフィア・ウォリアーズがペンシルベニア州フィラデルフィアからカリフォルニア州サンフランシスコへ本拠地を移転し、サンフランシスコ・ウォリアーズに改称しました。この移転に伴い、リーグの再編が行われ、ウォリアーズはウェスタン・デビジョンに編入、シンシナティ・ロイヤルズがイースタン・デビジョンに編入されました。
シカゴ・パッカーズがシカゴ・ゼファーズに名称を変更しました。
1953年から続いていたNBCによるテレビ放送が打ち切られ、ABCと年間65万ドルの放送契約が結ばれました。当時のNFLの放送契約は年間1400万ドルでした。ABCとの契約は1974年まで続き、以後2002年までABCによるNBAの試合中継は放送されませんでした。

シーズン

オールスターゲーム

開催日: 2月16日
開催地: セントルイス
結果: イースト 115 - 108 ウエスト
MVP: ビル・ラッセル (ボストン・セルティックス)

スタッツリーダー

※1969-70シーズン以前はアベレージよりも通算でスタッツリーダーが決定されていました。

各賞

最優秀選手: ビル・ラッセル (ボストン・セルティックス)
ルーキー・オブ・ザ・イヤー: テリー・ディッシンガー (シカゴ・ゼファーズ)
All-NBA First Team:
ビル・ラッセル (ボストン・セルティックス)
ジェリー・ウェスト (ロサンゼルス・レイカーズ)
エルジン・ベイラー (ミネアポリス・レイカーズ)
ボブ・ペティット (セントルイス・ホークス)
オスカー・ロバートソン (シンシナティ・ロイヤルズ)

シーズン概要

ビル・ラッセルはこのシーズン、3年連続4度目のMVPを受賞し、初めてオールNBA1stチームとの同時受賞を果たしました。

東海岸から西海岸へ本拠地を移転したサンフランシスコ・ウォリアーズは、大幅に勝率を落としました。ウィルト・チェンバレンは相変わらずの数字を残していましたが、ルーキーシーズンから続けてきたオールNBA1stチーム入りは逃しました。

イースタン・デビジョンからウォリアーズが姿を消し、新たに台頭したのがシラキュース・ナショナルズでした。このシーズン、ナショナルズはリーグトップの平均得点を誇り、センターのジョニー・カー、フォワードのリー・シェーファー、ガードのハル・グリアらが中心となっていました。このナショナルズと、このシーズンにイースタンに編入されたオスカー・ロバートソン率いるシンシナティ・ロイヤルズが、チェンバレンのウォリアーズに代わる王者ボストン・セルティックスの新たなライバルチームとなりました。

ショットクロック導入以来上昇し続けたリーグ平均得点がようやく頭打ちとなり、このシーズンは前季よりも3.5点下降した115.3得点でした。

プレーオフ・ファイナル

ボストン・セルティックスが2年連続でロサンゼルス・レイカーズを降し、5連覇を達成しました。このシーズン、セルティックスの王座を最も脅かしたのは、デビジョン決勝で対戦したシンシナティ・ロイヤルズでした。第7戦までもつれたシリーズのうち、2試合がオーバータイムに及ぶ接戦でした。

ラストシーズン

ボブ・クージー (1950-1963): 8度のアシスト王と6度の優勝を手に引退。彼の引退により、勃興期のセルティックスを知る選手はいなくなりました。ポジションはK.C.ジョーンズに引き継がれました。

もう一度検索