1968年の大洋ホエールズ

1968年の大洋ホエールズの動向

1968年は大洋ホエールズにとって重要な年であり、別当薫監督が就任し、シーズンの指揮をとった初めての年となりました。これは、1960年に初優勝を果たして以来、長期間チームを引っ張った三原脩監督が辞任した後の新たなスタートでした。

監督交代とチームの変化

新監督となった別当は、前年からヘッドコーチを務めていた経験を活かし、選手たちに新しい戦術や考え方を植え付ける必要がありました。前年と変わらぬ顔ぶれの中でも、大きな変更があったのは、4番打者の桑田武が別当監督との確執によりスタメンから外れたことです。これにより、外野手の松原誠が三塁手にコンバートされ、新たな打線が試みられることとなりました。

投手陣の成績

投手陣に関しては、森中千香良、島田源太郎、平松政次、山下律夫といった選手がローテーションに入り、それなりの成績を収めました。しかし、打撃陣からの援護が必要な状況も多く、チームの防御率は3.71でリーグ5位という結果でした。これは、投手陣が活躍しながらも、リーグトップの成績とは言えないものでした。

打撃陣の奮闘

打撃陣では、松原を中心に前年にレギュラーとして定着した江尻亮や、首位打者争いに加わった近藤和彦、正捕手としての役割を果たした伊藤勲などが安定した成績を残しました。特に、チームは131本の本塁打を記録し、この数はリーグ3位という成果を上げました。この時期の打撃力の向上が、全体的なチーム成績の向上に寄与したと言えるでしょう。

シーズンの結果

しかしながら、4年連続Bクラスという状況も影響して、開幕から安定した成績を残すことはできませんでした。それでも、中日が失速したこともあり、最終的には5位でシーズンを終えました。対戦成績を見ると、リーグ4連覇を達成した巨人には12勝14敗と健闘しましたが、4位のサンケイには8勝18敗と大きく負け越す結果となり、Aクラス入りは叶いませんでした。

帽子マークの変更

1968年は新たな試みとして、選手たちの帽子マークが「T」からホエールズの「W」に変更されることとなりました。このデザイン変更は、その後1992年まで続くことになります。

まとめ

このように、1968年の大洋ホエールズは新しい監督体制のもと、いくつかのチームの変化と成長が見られたシーズンとなりました。結果としては5位に留まりましたが、打撃陣の健闘や投手陣の奮闘により、将来への期待を持たせる内容となりました。

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