2010年の気象・地象・天象

2010年の気象・地象・天象

2010年（平成22年）は、世界各地で地震や火山噴火などの地象災害が多発し、気象現象も異常な動きを見せた年でした。以下に、この年に発生した主な出来事をまとめます。

地象

1月

1月12日：ハイチの首都ポルトープランス近郊でマグニチュード7.0の地震が発生。多数の建物が倒壊し、多くの犠牲者が出ました（詳細はハイチ地震 (2010年)を参照）。
1月17日：中国貴州省でマグニチュード3.4から4.0の地震が発生。土砂崩れにより、死者7名、行方不明者1名、負傷者9名が出ました。

2月

2月27日：沖縄本島近海でマグニチュード7.2の地震が発生。沖縄県糸満市で震度5弱を観測し、沖縄本島では99年ぶりに震度5以上を記録しました。また、沖縄県南城市や南大東島で津波が観測され、勝連城跡の一部が崩落しました（沖縄本島近海地震）。
2月27日：チリのコンセプシオンでマグニチュード8.8の巨大地震が発生。翌日にかけて、この地震による津波が太平洋沿岸に到達しました（詳細はチリ地震 (2010年)を参照）。
2月28日：前日のチリ地震の影響で、気象庁が青森県から宮城県にかけての太平洋岸に大津波警報を発令。大津波警報の発令は17年ぶりとなりました。

3月

3月4日：台湾高雄県でマグニチュード6.4の地震が発生しました（甲仙地震）。
3月8日：トルコ東部でマグニチュード5.9の地震が発生。死者57名、負傷者約100名が出ました。

4月

4月4日：メキシコ・バハカリフォルニア州でマグニチュード7.2の地震が発生。死者2名、負傷者100名以上が出ました。
4月14日：中国青海省玉樹チベット族自治州玉樹県でマグニチュード6.9の地震が発生し、多数の死者が出ました（詳細は青海地震を参照）。
4月14日：アイスランド南部でエイヤフィヤトラヨークトル氷河が噴火。火山灰がヨーロッパ上空に広がり、各国の空港が閉鎖、航空便が多数欠航となるなど、世界的な混乱が生じました。

5月

5月9日：スマトラ島沖でマグニチュード7.2の地震が発生しました。

7月

7月17日：パプアニューギニア・ニューブリテン島でマグニチュード6.9と7.3の地震が連続して発生。津波警報が出されましたが、被害の報告はありませんでした。

10月

10月25日：スマトラ島沖でマグニチュード7.7の地震が発生し、津波により少なくとも449人が死亡、多数の負傷者が出ました。
10月26日：インドネシア・ジャワ島のムラピ山が噴火し、15人が死亡。付近の住民数千人が避難しました。
10月28日：ロシア・カムチャツカ半島で二つの火山が噴火。周辺地域が火山灰に覆われる被害が出ました。

11月

1[[1月1日]]：アイスランドのグリムスヴォトン火山で噴火の兆候が見られ、河川の増水や地震活動が活発になりました。
11月5日：インドネシア・ジャワ島のムラピ火山が再噴火し、死者81名、国際便の欠航が相次ぎました。

12月

1[[2月20日]]：イラン南部でマグニチュード6.5の地震が発生しました。
12月22日：東京都の小笠原諸島・父島近海を震源とするM7.4の地震が発生。八丈島で津波60センチを観測しました。

気象

1月

1月上旬：西日本を中心に寒気が南下。東海地方や中国地方南部でも積雪を記録しました。
1月4日：低気圧の通過により韓国で大雪。ソウルで過去最高の積雪25.8cmを記録しました。
1月中旬：全国的に寒気が南下。九州各地でも積雪を記録し、熊本市では26年ぶりの大雪となりました。新潟県では十日町市や津南町で積雪3メートルを超え、4年ぶりの大雪となりました。

2月

2月1日 - 2月2日：南岸低気圧の影響で、東京都心で積雪1cmを記録しました。
2月上旬前半：北日本を中心に非常に強い寒波が到来。占冠で-34.4℃を記録するなど低温となりました。新潟市では26年ぶりの大雪となり積雪81cmを記録しました。
2月中旬：南岸の前線や低気圧の影響により、関東地方で曇りや雪の日が続きました。東京では2月の雪日数が26年ぶりの10日を記録しました。
2月20日：大西洋のポルトガル領マデイラ島で豪雨が発生し、大規模な洪水が起こりました。
2月下旬：全国的にかなり高温となり、25日を中心に各地で2月の最高気温を更新しました。

4月

4月16日 - 4月17日：寒気の影響で関東地方各地で大雪となり、東京都心でも観測史上最も遅い降雪を記録しました。
4月24日：ミシシッピ州で大規模な竜巻が発生し、死者10名が出ました。

5月

5月27日：気象庁が発表する注意報・警報の発表区域がこの日より市町村単位になりました（従来方式も引き続き継続）。

7月

7月8日：中国の長江流域で豪雨が続き、多くの死傷者や避難者が出ました。

10月

10月15日：新潟県胎内市で竜巻が発生し、3人がけがをしました。
10月20日：奄美大島で豪雨が発生し、2人が死亡しました。

12月

12月3日～7日：アメリカ東海岸一帯を強い寒波と吹雪が襲い、広範囲で停電や交通の混乱が発生しました。
12月26日：アメリカ東部で大雪が発生し、一部で非常事態宣言が出されました。
12月31日：強い冬型の気圧配置となり日本海側で大雪、特に九州西部と山陰地方では記録的な大雪となりました。鹿児島市で観測史上最大となる積雪25cm、鳥取県米子市で観測史上最大となる日降雪量79cmを記録しました。また、松江市や福岡市で上空5500m付近の気温が過去最低を記録しました。

天象

1月

1月1日：部分月食が観測されました。
1月15日：アフリカ、インド洋などで金環食が観測され、日本では北部九州を中心に中部地方以西で日没直前に日没帯食を観測しました。

7月

7月11日：南太平洋で皆既日食が観測されました。

12月

12月21日：皆既月食が観測されました。


この年の自然現象は、地震、火山噴火、異常気象と多岐にわたり、世界各地に大きな影響を与えました。

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