2012年中華民国総統選挙

2012年中華民国総統選挙

2012年中華民国総統選挙（第13任総統副総統選挙）は、2012年1月14日に台湾で行われた総統・副総統を選出する選挙であり、選挙原則が採用されてから5回目の選挙でした。同日には立法委員選挙も行われ、史上初の総統選挙と立法委員選挙のダブル選挙となりました。

概要

選挙の結果、国民党の馬英九総統が、民進党の蔡英文、親民党の宋楚瑜を破り再選を果たしました。馬英九と蔡英文の得票差は約6％弱で、投票率は前回を下回りました。

馬英九の勝利は、中台関係改善の実績と現状維持路線（統一せず、独立せず、武力行使せず）が評価された結果と見られています。特に、中台関係改善のきっかけとなった「九二共識」を維持するとした馬英九に対し、蔡英文は92年合意そのものを否定する「台湾共識」を掲げたため、中国との関係悪化を懸念する有権者の支持を得られませんでした。

選挙制度

総統候補は副総統候補とペアで出馬し、比較多数の候補ペアが当選します。任期は4年で再選は1度のみ可能です。

選挙権は、台湾地区に6ヶ月以上在住する20歳以上の中華民国国民に与えられます。在外住民も選挙権を有します。

被選挙権は、自由地区に6か月以上在住し、中華民国国民として15年以上経過した40歳以上が有します。ただし、国籍を回復、帰化した者、中国大陸から移住してきた国民は登録できません。

立候補には、政党（直近の国政選挙で5％以上の得票）の推薦、または複数の政党による推薦が必要です。無所属で立候補する場合は、前回総統選挙の有権者の1.5％の署名を提出する必要があります。

候補者

中国国民党

現職総統の馬英九が総統候補に選任され、行政院長の呉敦義が副総統候補に選任されました。

民主進歩党

党主席の蔡英文が総統候補に選任され、民進党秘書長の蘇嘉全が副総統候補に指名されました。

親民党

宋楚瑜

主要な争点

選挙の主要な争点は、馬英九総統が進めてきた対中政策への是非と、経済格差および福祉政策でした。馬英九候補は中台関係改善の成果を主張し、蔡英文候補は台湾の主体性が脅かされているとして批判しました。

馬英九： 「一つの中国」を認め、現状維持で中台交流を拡大
蔡英文： 中国との関係は台湾人の総意で決定。対話を通じた関係構築を目指す
宋楚瑜： 将来的な中台統一を目指し、当面は現状維持と経済交流を拡大

選挙結果

全国集計

参考文献

第13任總統副總統及第8屆立法委員選擧（中央選挙委員会）
小笠原欣幸ホームページ

関連項目

中華民国総統選挙

外部リンク

* 中央選舉委員會 （中国語）

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