2012年尖閣諸島抗議デモ

2012年尖閣諸島抗議デモ

2012年の尖閣諸島抗議デモは、香港活動家尖閣諸島上陸事件をきっかけに、各国で発生した一連の抗議活動です。特に日本政府による尖閣諸島3島の国有化以降、中国、日本、台湾を中心に様々な抗議デモが展開されました。

中国・在外中国コミュニティ

中国国内では、国有化を契機として大規模な反日デモが発生し、一部では暴徒化、日系企業の工場や商店に対する破壊・略奪行為、日本人の暴行事件などが相次ぎました。これらの行為は日中関係に深刻な影響を与えました。

日本

2012年以前

2010年10月には、田母神俊雄氏の主催により、東京をはじめとする主要7都市で尖閣諸島を巡る反中デモが行われました。

香港活動家上陸事件以降

香港活動家の尖閣諸島上陸事件を受け、8月19日には頑張れ日本!全国行動委員会が魚釣島に上陸し、尖閣諸島に対する日本の主権護持を訴えました（日本人活動家尖閣諸島上陸事件）。

尖閣諸島国有化と2012年の中国における反日活動以降

尖閣諸島国有化後の9月15日以降、中国における反日活動が激化し、中国各地で日系企業の工場や商店が破壊・放火・略奪され、在中日本人が暴行を受ける事件が多発しました。中国政府が尖閣諸島の領有権を主張し、日本政府の国有化を強く批判する一方で、中国公船が尖閣諸島の接続水域内を連日徘徊し、領海侵犯を繰り返したことから、日本国内でも中国に対する抗議デモが起こりました。

9月17日、東京都港区の在中国大使館前で反中デモが実施され、日本人活動家が尖閣諸島問題に抗議し、日中断交を訴えました。
9月18日、鹿児島県の地域政党「薩摩志士の会」のメンバーが魚釣島に上陸し、尖閣諸島戦時遭難事件の慰霊碑に花を手向け、日章旗を掲げました。幸福実現党は、この行動は党の命令ではなく個人の行動であるとしつつも、「日本の領土主権が脅かされている中、日本国民としての、やむにやまれぬ思いに駆られての行動と推察する」とのコメントを発表しました。
9月22日、東京都港区六本木で、頑張れ日本!全国行動委員会が主催する「中国政府の尖閣諸島侵略」に反対するデモ活動が行われました。警察発表では約700人、主催者発表では約1400人が参加し、約1キロメートルをデモ行進しました。人民日報は、この活動を「中国への領土侵害であり、故意に騒ぎを起こし黒を白と言いくるめている」と批判しました。
9月27日、東京都港区の在中国大使館に、小銃の弾丸とみられる金属弾が野田佳彦名義で送りつけられました。警視庁麻布警察署は、尖閣問題に関する嫌がらせ目的であるとみて捜査を開始しました。中国外交部の報道官は、この事件について「中国はこれに高い関心を示しており、強く非難する」と表明しました。
9月28日、福岡市や志免町の中国関連企業や中華料理店に投石したとして、指定暴力団福博会系組幹部らが逮捕されました。
9月29日、池袋で在日特権を許さない市民の会が主催する「史上最大の反中デモ!」が実施され、中国における日本人への暴力行為や日系企業への略奪行為に対する抗議が行われました。同日には大阪でもデモ活動が実施され、終了後には参加者が中国領事館に消火器を噴射する事件が発生しました。

台湾

尖閣諸島国有化以降

9月23日、台北市で保釣運動や退役軍人団体などが動員した約1000人によるデモ行進が行われました。

関連項目

官製デモ
石原慎太郎
田母神俊雄
2012年の中国における反日活動

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