2015年の映画

2015年の映画業界の動向

2015年は映画業界にとって記念すべき年であり、数多くの映画祭や賞の授賞式が行われました。この年の映画業界の重要な出来事について詳述します。

世界における動向

1月11日、米国で開催された第72回ゴールデングローブ賞では、『6才のボクが、大人になるまで。』がドラマ部門で、また『グランド・ブダペスト・ホテル』がミュージカル・コメディ部門で作品賞を受賞しました。続く1月25日には、第21回全米映画俳優組合賞で『バードマン あるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）』がキャスト賞を獲得しました。

2月にはベルリン国際映画祭が盛況裏に開催され、イランの『人生タクシー』が金熊賞を受賞しました。この年の映画祭では各国の多様な作品が評価されましたが、特に2月8日のBritish Academy Film Awardsでは再び『6才のボクが、大人になるまで。』が注目を集め、作品賞を獲得しました。

また、アカデミー賞への期待が高まる中、2月22日に発表された第87回アカデミー賞では、『バードマン』が栄誉ある作品賞を獲得しました。

春にかけては、5月にカンヌ国際映画祭が開催され、『ディーパンの闘い』がパルム・ドールを獲得。続いて6月のモスクワ国際映画祭でも、ブルガリア映画と日本映画がそれぞれ卓越した作品として認められました。

その秋には、9月のヴェネツィア国際映画祭でベネズエラの映画『彼方から』が金獅子賞を受賞し、世界の映画界での各国の力量を示しました。

日本国内における動向

日本に目を向けると、2月7日に開催された第88回キネマ旬報ベスト・テンでは、映画『そこのみにて光輝く』が日本映画作品賞を受賞し、『ジャージー・ボーイズ』が外国映画賞を受賞しました。続く毎日映画コンクールでは『私の男』が日本映画大賞を受賞し、ブルーリボン賞でも『超高速!参勤交代』がしっかりと評価されました。

しかし、非常に残念なニュースもありました。2月27日には、1957年から続いていたTOHOシネマズ有楽座が閉館しました。このような長い歴史を持つ劇場の閉館は、映画業界における一つの転換点となりました。

2015年の日本映画業界では、最優秀作品賞が『永遠の0』に決まり、その傾向を受けて今後も質の高い作品が発表されることへの期待が高まりました。さらに、9月に新宿コマ劇場跡地に新たにオープンしたTOHOシネマズ新宿や、その後公開された『幕が上がる』は、映画ファンに新たな驚きをもたらしました。

映画興行の趨勢

2015年には、日本映画の興行は好調で、入場者数は1億6663万人を数え、興行収入も2171億1900万円を記録しました。特にIMAXや4Dなど、新技術による上映が影響し、平均入場料金は1303円と、初めて1300円台という高値となりました。

松竹は同年、創業120周年を迎え、記念イベントとして特集上映を行い、日本の映画文化の重要性を再認識させました。

まとめ

2015年は映画界にとって重要な出来事が豊富だった年であり、国際映画祭の盛況なセレモニーは映画の多様性とその文化的重要性を証明しました。また、日本国内でも新たな興行の流れを感じさせる動向があり、映画ファンにとってまたとないめぐり合わせの一年でした。

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