2021年の中日ドラゴンズ

中日ドラゴンズ 2021年シーズンの概況

2021年シーズンは、中日ドラゴンズにとって監督・与田剛の3年目のシーズンでした。チームスローガンは「昇竜復活 その先へ」とされ、前年のAクラス復帰を成果に、さらなる進展を目指す意気込みがありました。

シーズンの概要

前年の活躍を勢いに、シーズン開始時には優勝を期待する声も多かったですが、実際には前半戦から厳しい状況が続きました。交流戦では、8年ぶりに初の連勝スタートを切り、さらには開幕から3カード連続で勝ち越しを記録し、首位争いに名を連ねることができました。しかし後半戦では3カード連続での負け越しが響き、最終的には5位に終わりました。

チーム防御率は3.22と依然として良好で、特にリリーフ陣では又吉克樹が復活し、好成績を残しました。一方で、打撃陣は問題が多く、高橋周平や阿部寿樹、新外国人のマイク・ガーバーが不振に苦しみ、チーム打率と本塁打数共にリーグ最下位という厳しい結果となりました。本塁打は69本に留まり、70本未満は1957年以来の出来事でした。

入退団と選手の活動

オフシーズンでは、山井大介と藤井淳志の2人が現役を引退しました。投手の柳裕也は最優秀防御率と最多奪三振の二冠を達成し、個人として注目を集めました。同時に、与田監督も退任することとなり、後任として3代目ミスタードラゴンズの立浪和義が就任しました。特にドラフトでは、ブライト健太や鵜飼航丞といった長打力のある選手を多く指名する一方、新たな外国人選手の獲得は見送られました。

個人成績と表彰

シーズン中、いくつかの選手が特筆すべき記録を残しました。柳裕也は、最優秀防御率と最多奪三振の栄誉を受け、さらにベストナインやゴールデングラブ賞も獲得しました。また、D.ビシエドや大島洋平も表彰を受け、チームの中心選手としての存在感を示しました。

特に福留孝介は、さまざまな記録を達成し、プロ野球界でも特に注目された選手の一人となりました。 4月には通算400二塁打を達成し、また10月には通算2000試合出場の記録を樹立しました。

特筆すべき試合結果と記録

2021年は東京オリンピックの影響で公式戦が一時中断されるなど、変則的なシーズンでもありました。特に、根尾昂のプロ初本塁打が満塁ホームランという形での達成は注目され、記録的な意義を持つものでした。

このシーズンはチームとして課題が多く見られる一方でも、選手たちが個々に成長し、次のシーズンに向けての課題を明確にする年となったといえるでしょう。

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