24ゾイド

24ゾイド（ツーフォーゾイド）

24ゾイドは、トミー（現タカラトミー）から発売されたゾイドシリーズの一形態であり、SFイラストレーター横山宏氏がデザインを手掛けたことで知られています。従来の1/72スケールゾイドと同じ動力ユニットを使用しつつ、1/24スケール|1_24スケールで展開することで、より大きなアクションフィギュアのような魅力を実現しました。

概要

製品のサイズは中・大型ゾイドに匹敵しますが、1/24スケール|1_24スケールという設定から、実際にはアタックゾイド（コマンドゾイド）と同程度のサイズとして扱われます。例えば、サンドスピーダとウルトラザウルスに付属するビークルが設定上は同じサイズであり、ゴーレムもスケール的にはシルバーコングと同等です。また、各キットには四肢が可動する同スケールの兵士フィギュアが付属し、プレイバリューを高めています。

24ゾイド誕生のきっかけは、従来のキットに同梱されていた小冊子に掲載された、横山宏氏製作のアイアンコング改造ゾイド「ミノタウロス」でした。これを見たトミーが横山氏にデザインを依頼し、1987年に商品化が実現しました。横山氏自身は、帝国側の24ゾイドのデザインに映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたと語っています。

開発当初、24ゾイドはアクションフィギュアが主流のアメリカ市場をターゲットとして企画されました。3～4インチのフィギュアを搭乗させることで、より感情移入しやすい製品を目指しましたが、アメリカでは完成品玩具が主流だったため、実際には日本のみでの展開となりました。

1999年のゾイド復活時には、ユージンから「コマンドゾイド」（アタックゾイド）が復刻販売され、その際に1/72スケールのゴーレムとバトルローバーが新規に制作・収録されました。

第一期シリーズにおいては、第5回の公募コンテストで対ゴーレム用の共和国24ゾイドが募集され、カニ型のデザインが選ばれましたが、残念ながら商品化には至りませんでした。

ゼブル

1992年には、トミーから「ゼブル」というシリーズが発売されました。これは24ゾイドをベースに、カラーリングと名称を変更した復刻版であり、ゾイドとは異なる世界観が設定されました。24ゾイドでは1体のゾイドに1体の兵士フィギュアが付属していましたが、ゼブルでは組み立て式の兵士フィギュアが2体付属していました。惑星メルダを舞台に、「惑星メルダ警備軍」と「ゼーヴァ星帝国軍」が生体バトルビークル「ゼブル」を用いて争うというストーリーが展開されました。パッケージアートは高荷義之氏が担当しました。

パンツァーティーア

2003年には、トイズドリームプロジェクトによってネプチューン、バトルローバー、デスピオンが復刻販売されました。同年にはウェーブから「装甲動物戦記パンツァーティーア」シリーズとして、帝国側24ゾイドと同型のキットが販売されました。パンツァーティーアシリーズでは、一部パーツが改変されたり、1/20スケールの兵士フィギュアが新規に制作・付属したりしました。横山宏氏は、自著において24ゾイドという呼称が使用できないため、パンツァーティーアに改称したと述べています。パッケージイラストは『ゼブル』で使用された高荷義之氏のイラストを、横山宏氏が調整したものとなっています。

設定

24ゾイドは、共和国軍機と帝国軍機で異なる設計思想が採用されています。帝国側の機体は、レーダー電波を吸収する特殊装甲で覆われ、ステルス性を重視しています。これは、デスザウラーの支援機として開発されたためです。一方、共和国側の機体は視界性を重視し、防弾処置を施した透明装甲を採用しています。共和国首都陥落後、共和国軍はデスザウラーが動きにくい地形の中央山脈に拠点を設置し、24ゾイドもゲリラ戦で活躍しました。

24ゾイドに搭乗する兵士は、特殊部隊や特殊工作用の兵装を着用・装備しており、帝国側では耐熱・防寒・防弾機能の高いプロテクターや、耐Gスーツ兼用のソフトメタルグロススーツを着用しています。ヘルメットには、ガスや放射能の有無を調べる装置、戦闘指示コンピューター分析装置、通信装置、赤外線暗視装置が搭載され、戦闘時の情報収集をサポートします。ゼネバス帝国側の24ゾイドは、暗黒軍（ガイロス帝国）に接収された後も、戦力として運用されました。

ゼネバス帝国側機体

デスピオン

サソリ型の24ゾイドで、奇襲、破壊活動、情報収集、隠密行動を任務とします。低いシルエットで敵に発見されにくく、8本の足で悪路も走破します。尾の先端には高性能探知装置と連動したビーム砲を装備し、複合装甲による防御力も備えています。

ロードスキッパー

ダチョウ型の高速戦闘ゾイドで、時速220キロで走行可能です。口腔内の火炎放射器、嘴下の小型ビーム砲、胸部のビーム機関砲を装備します。

ドントレス

カマキリ型の24ゾイドで、森林戦を得意とします。前脚のハイパーサーベルで敵を切り裂き、後部のジェットエンジンで飛行も可能です。

ゴーレム

ゴリラ型のゾイドで、情報収集・破壊工作に特化しています。肩部の40mmハイパーガトリング砲や、敵ゾイドを握り潰せるパワーハンドを装備します。

ショットウォーカー

クモ型の1人乗り戦闘ビークルで、8本の足で地形を選ばず走行します。機体上部にビームガンを装備します。

ヘリック共和国側機体

メガトプロス

トリケラトプス型の重戦闘攻撃ゾイドです。透明装甲を採用し、ガトリング砲、2連速射砲、2連重機銃（ビーム砲）を装備します。

バトルローバー

オルニトレステス型のゾイドで、機甲部隊の前衛や偵察、攻撃を担当します。頭部にバルカン砲、両手に電磁ハンドを装備します。

ネプチューン

ワニ型の水陸両用ゾイドで、ミサイル魚雷とバズーカ砲を装備します。

サンドスピーダ

戦闘ビークルで、メガトプロスとの合体や移動に使用されます。

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