25×137mm弾

25×137mm弾の概要

25×137mm弾は、スイスのエリコン・コントラベス社によって設計された口径25mmの弾薬規格であり、北大西洋条約機構（NATO）においてはSTANAG 4173として標準化されています。この弾薬は、主に装甲車両や軽装甲の標的を攻撃する目的で使用されており、その効果的な性能から多くの火器に取り付けられています。

使用される火器

25×137mm弾を使用する代表的な火器としては、以下のものがあります：

• - エリコンKBA
• - M242 ブッシュマスター
• - GAU-12 イコライザー
• - GAU-22/A
• - GIAT M811

これらの火器はいずれも、この口径の弾薬を効率よく発射するために設計されており、それぞれ異なる用途や戦術に基づいて運用されています。

弾薬の種類

25×137mm弾には、以下のような多様な教育や攻撃目的に向けた弾薬が存在します：

M791

装弾筒付き徹甲弾（APDS）であり、曳光弾です。これまでに570万発が製造されており、主に軽装甲車両や自走榴弾砲を撃破するために使用されます。徹甲弾の特性として、その貫通力の高さがあります。

M792

焼夷榴弾で、自爆可能な曳光弾です。この弾薬は、敵対する戦車ミサイル発射地点や敵分隊の制圧に役立ち、最大で3,000mの射程を持っています。

M793

訓練用教習弾で、こちらも曳光弾です。M792と同じ特性を持ち、着弾と同時に破裂する特性から訓練に頻繁に使用されます。トレーサー火薬は2,000m以上燃焼し続けますが、有効射程は1,600mです。

M910

装弾筒付き教練弾で、曳光弾の形式を取ります。M791と同様の特性を持っており、装弾筒付きの弾薬の射撃練習に使われます。

MK210

焼夷榴弾の一種で、22万8,000発が製造されました。アメリカ海軍のMk 38 25 mm 機関砲での使用を目的に設計されています。

M919

こちらも装弾筒付きの徹甲弾で、APFSDS（アフリカ型翼安定型徹甲弾）と呼ばれる曳光弾です。基本的にはM791と同様の用途に使われますが、安定翼が付いている点に特徴があります。

まとめ

25×137mm弾は、多種多様な火器や弾薬が連携して機能することで、現代の戦闘において重要な役割を果たしています。特に軽装甲の対象に対して高い効果を持ち、訓練用の弾薬も豊富に存在することが、戦術的な利点となっています。これにより、各国の軍隊において必須の弾薬規格とされています。

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