4号線 (ポーランド)

ポーランド国鉄4号線：高速鉄道の先駆け

ポーランド国鉄4号線は、マゾフシェ県のグロジスク・マゾヴィエツキ駅とシロンスク県のザヴィエルツェ駅を結ぶ、全長224kmの複線電化された鉄道路線です。この路線は「中央幹線（CMK）」とも呼ばれ、ポーランド初の高速鉄道新線として開業しました。

概要

1977年12月23日に開業したこの路線は、最高時速250km/hでの運転が可能な設計となっています。当初は貨物輸送を主な目的として建設されましたが、現在ではカトヴィツェやクラクフからワルシャワへ向かう長距離旅客列車（インターシティ・ユーロシティ）が中心に運行されています。実質的にはポーランド国鉄1号線および64号線と一体で運行されており、ポーランドの主要都市を結ぶ重要な役割を担っています。

2014年12月には、アルストム製のED250型（ペンドリーノ）が導入され、オルシャモヴィツェ - ザヴィエルツェ間ではポーランド国内最速となる200km/hでの営業運転が開始されました。これにより、ポーランドの鉄道輸送は新たな段階へと進みました。

歴史

この路線の建設は、ポーランド南部で産出される石炭を北部の港湾地帯へ輸送することを目的として、1971年に始まりました。当初の計画では、ザヴィエルツェを起点とし、トチェフまたはグダニスクを終点とする予定でしたが、1970年代半ばの経済危機により計画が縮小され、ワルシャワ近郊のグロジスク・マゾヴィエツキが終点となりました。

4号線は、旧線である1号線と並行して建設され、事実上1号線の高速新線としての役割を果たしています。1920年代にポーランド南部とワルシャワを直接結ぶ路線の計画が最初にありましたが、当時はワルシャワ・ウィーン鉄道（現在の1号線の一部）の輸送力を補完する並行路線の計画は実現しませんでした。代わりに、ポーランド運炭鉄道（現在のポーランド国鉄131号線・201号線）が建設されました。

社会主義体制下の1950年代後半には、並行路線の計画が再び浮上しましたが、この時点では1号線の電化に留まり、輸送力は25％増加したものの、十分とは言えませんでした。1970年代に鉄道当局は1号線の複々線化を計画しましたが、すぐに破棄され、新線建設の計画が再浮上しました。この新線は、複線で250km/hに対応し、優等列車と貨物列車の両方が使用できる前提で設計されました。また、道路との平面交差を避けるため、高架橋が多用されました。

列車

開業から最初の7年間は、貨物列車が運行の大部分を占めており、旅客列車はごくわずかでした。1980年時点では、1日あたり貨物列車73便に対し、旅客列車は4便のみでした。しかし、1984年6月1日にはワルシャワ - グリヴィツェ間で「ゴルニク号」、ワルシャワ - クラクフ間で「クラクス号」の運行が開始され、最高速度は140km/hに引き上げられました。その後、2年後には160km/hまでスピードアップされました。

体制転換後の1994年5月11日には、設備の改修と試験走行でイタリア製のペンドリーノが250.1km/hを記録しましたが、営業運転で250km/hでの走行は実現していません。2009年以前のポーランド国鉄は、高速運転に対応した車両が不足しており、また、高速運行に必要な車内信号システムも十分ではありませんでした。

近代化

2008年6月、ポーランド国鉄は200km/h運転に対応したシーメンス製のユーロスプリンター（ES64U4型、タウルス）10両を発注し、最初に輸送された車両は2009年5月28日の試験走行で235km/hを記録しました。10両の電気機関車の輸送は2010年6月に完了しましたが、高速運転に対応した車両であるにもかかわらず、従来の160km/h未満で運行する列車に割り当てられました。

2009年8月29日には、タレスにEU圏内の高速運行に必要な列車制御システム、レベル1のETCSを発注しました。CMK向けのETCSは、2013年11月21日に承認されました。

2011年5月30日には、250km/h運転に対応したアルストム製のペンドリーノETR610型20両が発注され、最初のペンドリーノは2013年8月12日にポーランドに到着しました。その後、ペンドリーノED250型の試験走行が行われ、試験初日の11月16日には242km/h、最終日の11月24日には293km/hを記録しました。

2014年12月14日には、ペンドリーノによるクラクフおよびカトヴィツェからワルシャワを経てグダニスクおよびグディニャへ向かうExpress Intercity Premiumの運行が開始され、ポーランド初の時速200km/hによる営業運転が実現しました。さらに、1日2本のペンドリーノがワルシャワからチェンストホヴァおよびオポーレを経由してヴロツワフへ向かう路線も運行されています。

脚注

関連項目

ポーランド国鉄

外部リンク

CMK写真ギャラリー
* ドローンからの空撮

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