AJ-51

ASTEL AJ-51は、日本無線が開発したアステルのPHS端末です。この端末の最大の特徴は、PHSとしては初めてCompact HTML対応のブラウザを搭載した点です。これにより、インターネットへのアクセスが可能となりました。さらに、ドットiにも対応しており、当時としては画期的な端末でした。しかし、その後ドットiに対応した端末は発売されなかったため、結果として唯一のドットi対応機種となりました。

ドットiは、NTTドコモのiモードとは異なり、専用のサーバーを経由せず、ダイヤルアップ接続で直接インターネットサービスプロバイダに接続する方式を採用しています。これにより、より自由なインターネット利用が可能となりました。メール機能も充実しており、POP3とSMTPに対応し、最大4つまでのパソコンのメールアドレスを利用することができました。

同時期に展開されていたDDIポケット（後のウィルコム、現：ワイモバイル）の「feelH"」がカラー液晶や外部カメラ、外部メモリーに対応していたのに対し、AJ-51は外部メモリーやカメラには対応しておらず、モノクロ液晶を採用しています。これは、AJ-51がブラウザ機能によるインターネット接続に特化した製品であることを示しています。付属品としては、電池パック、充電器、ACアダプターなどが同梱されていました。

アステル東京（東京電話アステル）では2000年12月15日に発売が開始され、その他の地域のアステルでも順次発売されました。しかし、アステル東北（東北インテリジェント通信）のエリアなど、一部地域では発売されませんでした。本体色は、当初はソニックシルバーとアストラルブルーの2色が用意され、その後2004年にYOZANから限定色としてライトゴールドが3000台限定で発売されました。

主な仕様

形状: ストレート式
外部メモリー: なし
カラー: ソニックシルバー、アストラルブルー（当初）、ライトゴールド（2004年発売の限定色）
サイズ: 幅43mm×高さ129mm×奥行16.5mm
重量: 76g
連続通話時間: 約8.5時間
連続待受時間: 約550時間
メイン液晶: 120×140ドット、4階調モノクロ液晶
カメラ: なし

歴史

2000年10月10日: 技術基準適合証明 (TELEC) 通過
2000年11月13日: 電気通信端末機器審査協会 (JATE)通過（認定番号A00-1177JP）
2000年11月30日: ドットiの発表に合わせて対応端末として発表
2000年12月15日: 東京電話アステル管内で発売開始


関連情報

日本無線は、DDIポケット向けにCompact HTML対応ブラウザを搭載したAH-J3001V・AH-J3002Vをリリースしています。
同時期には、NTTドコモ向けのシャープ製PHS「ブラウザホン641S」も発売されており、こちらもCompact HTML対応ブラウザを搭載していました。

外部リンク

ＡＪー５１の仕様・機能の概要 (KDDI公式サイト内)
ケータイ新製品SHOW CASE アステル AJ-51 (ケータイ Watch)
アステル「ドット・i」対応AJ-51はインターネット直結ケータイだ (ITmedia Mobile)

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