Attachment Unit Interface

AUI（アタッチメントユニットインターフェイス）とは

AUI（Attachment Unit Interface）は、初期のイーサネットで使用されていた物理層インターフェースの一つです。これは、ネットワークデバイスのMAC（Media Access Control）層と、物理的な信号を扱うトランシーバ（MAU: Media Attachment Unit）間の接続を拡張するために用いられました。初期のイーサネット規格である10BASE5では、このインターフェースが重要な役割を果たしていました。

初期イーサネットにおけるAUI

10BASE5では、同軸ケーブルをバスとして使用し、このバスに沿って複数の端末が接続されていました。端末は、同軸ケーブルに接続するための分岐タップと、MAUトランシーバを介してネットワークに接続されました。この時、端末とMAUトランシーバ間の接続にAUIケーブルが使用されました。AUIケーブルは最大50メートルまで延長可能であり、端末をネットワークの幹線から離れた場所に設置することができました。

AUIケーブルは、15ピンのコネクタを備えたケーブルとして実装されていました。このコネクタは、DA-15コネクタとしても知られ、通常はネジではなくスライドクリップで固定されました。初期のイーサネット環境では、コンピュータ、リピータハブなど、多くのネットワーク機器にAUIコネクタが搭載されていました。

AUIの終焉と新たなインターフェース

1990年代初頭までは、10BASE5と10BASE2が主流でしたが、その後、ツイストペアケーブルを使用した10BASE-Tや100BASE-TXが登場しました。これらの新しい規格では、8P8C（RJ-45）コネクタが採用され、AUIコネクタは徐々に姿を消していきました。ツイストペアケーブルの普及は、ネットワーク配線の簡素化とコスト削減に大きく貢献しました。

内部インターフェースとしてのAUI

AUIは、機器内部の回路上で、MAC層とトランシーバ間の接続にも利用されました。この場合、AUIは物理的な距離を離して接続するための内部インターフェースとして機能します。内部インターフェースとしてのAUIは、高速化の進展とともに、MII（Media Independent Interface）、GMII（Gigabit Media Independent Interface）などの新しいインターフェースに置き換えられました。

しかし、10ギガビット以上の高速通信では、再び「AUI」という名称を含むインターフェースが登場しています。

高速通信におけるAUI関連インターフェース

以下に、高速イーサネットで利用される主なAUI関連インターフェースを説明します。

XAUI (10ギガビット・[[イーサネット]])

XAUI（10 Gigabit Attachment Unit Interface）は、10ギガビット・[[イーサネット]]で使用される内部インターフェースです。Xはローマ数字の10を表しています。XAUIは、XGMII（10 Gigabit Media Independent Interface）で変換された信号を延伸するために提案されました。多くの機器では、XGMIIをチップ内部の処理とし、基板配線にはXAUIを使用しています。XAUIは、送受信でそれぞれ4対、合計16本の差動配線で構成され、各バスは3.125Gbaudで動作し、全体で10Gbpsの帯域幅を実現します。最大配線長は50cmです。一部のチップメーカーは、配線数を半分に減らしたRXAUI（Reduced XAUI）を独自に実装しています。

XLAUI (40ギガビット・イーサネット)

XLAUI（40 Gigabit Attachment Unit Interface）は、40ギガビット・イーサネットの内部インターフェースで、XLはローマ数字の40を表します。XLAUIは、PMA（Physical Medium Attachment）副層の延伸のために提案されたインターフェースです。10.3125Gbaudで動作する4対の差動配線で構成されています。

CAUI-10, CAUI-4, 100GAUI-2 (100ギガビット・[[イーサネット]])

これらのインターフェースは、100ギガビット・[[イーサネット]]で使用されます。Cはローマ数字の100を表します。チップ性能の向上に伴い、より高速なデータレートに対応するために開発されました。CAUI-10は10対、CAUI-4は4対、100GAUI-2は2対の差動配線で構成され、それぞれ異なるシンボルレートで動作します。

まとめ

AUIは初期のイーサネットで重要な役割を果たしたインターフェースですが、技術の進化と共に、その役割は新しいインターフェースに引き継がれてきました。しかし、高速通信の分野では、AUIの名を冠するインターフェースが再び登場し、その重要性が再認識されています。

関連項目

• - イーサネット
• - ブリッジ
• - リピータ
• - D-subminiature

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