B-10無反動砲

B-10無反動砲

B-10無反動砲は、1954年にソビエト連邦によって開発された口径82mmの無反動砲です。歩兵部隊に随伴し、近距離での対戦車火力支援を目的として設計されました。

概要

B-10は、無反動砲の典型的な構造を持ち、砲弾発射時に発生するガスを砲尾から噴出させることで反動を相殺する仕組みを採用しています。これにより、比較的軽量な砲でありながら、強力な砲弾を発射することが可能です。BTR-50装甲兵員輸送車に搭載して輸送する他、三脚を折り畳んだ状態で、砲口部分に車両のフックを引っかけて牽引することも可能です。

砲弾はロケット補助推進機能を持たない通常弾で、対人用の榴弾と対戦車用の成形炸薬弾が用意されていました。

ソ連軍では、1960年代からロケット補助推進機能を持つ新型のSPG-9に更新が進みましたが、B-10は東側諸国へ多数が供与されました。ベトナム戦争では、北ベトナム軍や南ベトナム解放民族戦線によって使用され、アメリカ軍や南ベトナム軍の装甲戦闘車両に対する攻撃に用いられています。また、九州南西海域工作船事件で自爆・自沈した北朝鮮の工作船からも、B-10に類似した口径82mmの無反動砲が回収されています。

派生型

65式: 中国で開発された派生型で、三脚架を二輪を持たないものに換装し、重量を28.2kgまで軽量化しています。
65-1式: 中国製の派生型で、長距離移動を容易にするため、砲身を二分割可能としたモデルです。

スペック

口径: 82mm
全長: 不明
重量: 不明（65式：28.2kg）
砲弾: 榴弾、成形炸薬弾
射程: 不明

関連項目

無反動砲
B-11無反動砲
SPG-9

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