B.J.アームストロング

B.J.アームストロング：シカゴ・ブルズ黄金期を支えた名ガード

ベンジャミン・ロイ・アームストロング・ジュニア（愛称：B.J.）は、1967年9月9日生まれのアメリカ合衆国出身の元プロバスケットボール選手です。ポイントガードとして、1990年代のシカゴ・ブルズの栄光を支えたことで知られています。

大学時代

ミシガン州デトロイトで育ったアームストロングは、地元の高校を卒業後、アイオワ大学に進学しました。大学では目覚ましい活躍を見せ、アシスト数517は現在も歴代1位、スティール178は歴代3位、1705得点は歴代4位、スリーポイントシュート成功率44.3%など、数々の記録を打ち立てました。4年次には1試合平均18.6得点、5.4アシストを記録しています。

NBAキャリア

シカゴ・ブルズ時代

1989年のNBAドラフトで、アームストロングはシカゴ・ブルズから1巡目全体18位で指名を受け入団しました。1年目から81試合に出場し、チームは55勝27敗でイースタン・カンファレンスファイナルに進出しました。2シーズン目には、ベテランガードのジョン・パクソンに代わって出場時間を増やし、ブルズのレギュラーシーズン61勝、そしてNBAファイナル初優勝に貢献しました。翌シーズンも控えとしての起用でしたが、パクソンとほぼ同じ程度のプレイタイムを得て、1試合あたり二桁得点を記録し、ブルズの2連覇に貢献しました。

トライアングルオフェンスにおいて、アームストロングのようなピュアシューターは貴重な存在であり、彼の正確なオープンショットは相手チームに大きな脅威を与えました。彼のベビーフェイスと、勝負強いクラッチシュートはファンから愛され、彼がシュートを決めると会場は大いに盛り上がりました。1992-93シーズンからは先発として出場するようになり、ブルズの3連覇に貢献。この年には、スリーポイントシュート成功率でリーグトップの45.3%を記録しました。

1993-94シーズンは、マイケル・ジョーダンの突然の引退により、スコッティ・ピッペン、ホーレス・グラントに次ぐチーム3番目の平均得点を記録し、自身初のオールスターゲームに出場しました。チームは55勝27敗でプレイオフ2回戦に進出しましたが、ニューヨーク・ニックスに敗れました。1994-95シーズンもチーム3番目の平均得点を挙げ、シーズン終盤に復帰したマイケル・ジョーダン、スコッティ・ピッペン、トニー・クーコッチと共に47勝35敗でシーズンを終え、プレイオフ2回戦まで進出しました。

ブルズ退団後

1995年、エクスパンション・ドラフトでトロント・ラプターズに指名されますが入団を拒否。ゴールデンステート・ウォリアーズにトレードされ、2年間プレイしました。その後、シャーロット・ホーネッツ、ロサンゼルス・レイカーズ、オーランド・マジックを経て、1999年にシカゴ・ブルズに復帰し、1シーズンをプレイしました。

引退後

現役引退後、アームストロングはブルズのフロント入りし、ゼネラルマネージャーの補佐を務めました。その後、ESPNでバスケットボール解説者として活躍しています。

その他

ブルズ時代に彼が着けていた背番号「10」は、1995年に彼が退団した後、往年のスター選手であったボブ・ラブの永久欠番となりました。そのため、ブルズに復帰した後は背番号「11」を使用しました。また、1996-97シーズンの終盤まで577試合に連続出場し、NBA史上3位の記録を打ち立てました。

B.J.アームストロングは、その卓越したシュート力と冷静なプレースタイルで、多くのファンを魅了しました。シカゴ・ブルズの黄金期を支えた彼の功績は、バスケットボール史に深く刻まれています。

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