BANDやろうぜ

『BANDやろうぜ』の軌跡と影響

『BANDやろうぜ』は、1988年から2004年にかけて宝島社から発行された月刊音楽雑誌で、愛称は「バンやろ」と呼ばれています。この雑誌は、国内外のバンドやアーティストを特集し、特に日本の音楽シーンにおいて多大な影響を与えました。特集記事やインタビュー、ライブレポートなどが豊富に掲載され、バンドマンや音楽ファンには欠かせない情報源となりました。

雑誌の特徴

『BANDやろうぜ』は、主に邦楽を中心に取り扱いながらも、洋楽や世界の音楽シーンについても豊富に取り上げました。80年代のバンドブームや90年代のヴィジュアル系ブームといった時代の流れを背景に、多くのアーティストを特集し、音楽ファンの支持を集めました。さらに、バンドマン向けの楽器や音楽機材、全国のライブハウスに関する特集も多く、バンド活動に役立つ情報が掲載されていました。

メンバー募集コーナー

特に毎月のメンバー募集コーナーは多くのバンドマンに利用され、人気を博しました。このコーナーが武器となり、多くのバンドが新たに結成されるきっかけとなったとされ、後に「メンボ」という用語は広く定着しました。音楽仲間を探す場として、非常に重要な役割を果たしました。

ステージ衣装と機材セッティング

さらに、バンドマンの視点から見たステージ衣装やライブセッティングに関する特集も人気を集めました。初心者でも理解しやすい内容が豊富で、多くの読者がライブパフォーマンスの向上に役立てたことでしょう。これらの特集は、バンド活動を始めたばかりの人々にとって非常に参考になったと言われています。

音楽祭との関わり

90年代には、NHKが主催する「BSヤングバトル」や全国高校生音楽祭に協賛し、これに関連したライブの模様が『BANDやろうぜ』で定期的に特集されました。こうした取り組みにより、新たな音楽才能の発掘が行われ、若いアーティストの台頭をサポートしました。

代表的な特集アーティスト

雑誌に掲載された主なアーティストには、忌野清志郎、X JAPAN、BUCK-TICK、BOØWY、THE BLUE HEARTS|THE_BLUE_HEARTS、プリンセス プリンセス、LINDBERG、THE STAR CLUB、UNICORN、JUN SKY WALKER(S)、筋肉少女帯、GLAY、ZIGGY、シャ乱Q、BAKU、黒夢、COBRA、SOPHIA、JUDY AND MARY、SIAM SHADE|SIAM_SHADE、THE STREET SLIDERS、THE YELLOW MONKEY、LUNA SEA、たま、有頂天、THE POGOなど多岐にわたります。これらのアーティストは、『BANDやろうぜ』を通じて読者に強く印象づけられました。

終刊とその後

しかし、『BANDやろうぜ』は2004年7月号をもって休刊となります。その後の音楽雑誌に与えた影響は大きく、長い間日本の音楽シーンに根付いた文化の一部として存在し続けています。音楽業界の変遷と共に、音楽雑誌の重要性も変わってきましたが、『BANDやろうぜ』の存在は多くの音楽ファンにとって今でも色あせることのない名刊として記憶されています。

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