BOMBER (山下達郎の曲)

"BOMBER"（ボンバー）について

「BOMBER」は、山下達郎の1979年1月25日にリリースされたシングル「LET'S DANCE BABY」のカップリング曲です。この曲は、達郎にとって通算3作目となり、ソロ作品としては初めてのシングルとなります。「BOMBER」は、アルバム『GO AHEAD!』からのリカットシングルとして再登場し、A面ともに多くのリスナーの心をつかみました。

曲の特徴と影響

「BOMBER」は、キャッチーなスラップベースのリフが非常に印象的で、多くの音楽ファンに親しまれています。曲の制作にあたり、山下は1977年にリリースされた前作『SPACY』のレコーディングに参加していたメンバーを中心に新たなセッションを行いました。このセッションには、上原裕、田中章弘、難波弘之、椎名和夫が加わり、結果として次作『MOONGLOW』もこのメンバーで全面的にレコーディングされることになりました。

山下自身によれば、「BOMBER」は「私の音楽生活のターニング・ポイントとなった」とされる重要な曲です。当時、彼はアイズレー・ブラザーズに強い影響を受けており、『ボンバー』を制作する際には、彼らのハード・ファンクを取り入れたいという思いが強かったと言います。実際、曲が大阪のディスコで大ヒットを記録し、山下はアメリカン・ポップスのアーティストから16ビートの実践者へと変わることとなりました。この曲がダンス可能であること自体、彼にとっては驚きだったそうです。

プロモーション活動

シングルの正式発売の前に、AB面を逆さにしたプロモ盤が大阪のディスコに配布されたところ、その評判が非常に良好でした。これを受けて「BOMBER」に関する臨時のジャケットが製作され、地元での販売が行われました。

レコーディングメンバー

「BOMBER」のレコーディングは、多彩なメンバーによって行われました。具体的には、山下達郎がエレクトリックギターとバックグラウンドボーカルを担当し、上原裕がドラム、田中章弘がベース、椎名和夫がエレクトリックギターソロ、難波弘之がキーボード、吉田美奈子がバックグラウンドボーカルを担当しました。さらに、吉田保がレコーディング及びミキシングエンジニアとして参加しています。

発売後の収録や評価

「BOMBER」はその後、山下のベストアルバム『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』やオールタイム・ベスト『OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜』にも収録され、多くのファンに愛され続けています。また、1980年にはコンピレーションアルバム『COME ALONG』にも収められました。これにより、「BOMBER」は時代を超えた名曲として、今なお多くのリスナーに影響を与えています。

「BOMBER」は、単なるヒット曲に留まらず、山下達郎の音楽キャリアにおいて極めて重要な役割を果たした作品であり、その功績は今後も色褪せることはないでしょう。

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