Bookbird

ブックバード：世界を繋ぐ児童[[文学]]の窓

「ブックバード (Bookbird)」は、国際児童図書評議会（International Board on Books for Young People、IBBY）が発行する機関誌です。1957年の創刊以来、世界中の児童[[文学]]ファン、研究者、そして関係者にとって、なくてはならない存在となっています。約70カ国に届けられるこの雑誌は、児童[[文学]]の世界を包括的に網羅する、まさに国際的なプラットフォームと言えるでしょう。

歴史と発展:

ブックバードの歴史は、IBBYの設立（1953年）に遡ります。初期の段階から、児童[[文学]]の国際的な交流と発展に貢献する役割を担ってきました。創刊当初から、世界的に著名な作家や画家の作品や活動に関する記事が掲載され、その中には、トーベ・ヤンソンやモーリス・センダックといった、今なお世界中で愛されている巨匠たちの名前も見られます。また、児童[[文学]]に関する学術的な論文も掲載されており、研究者にとって貴重な情報源となっています。

1962年には、IBBYハンブルク大会において正式な国際児童[[文学]]誌として認められ、その後、版元や編集長が変わりながら、その役割を担い続けてきました。1969年には80ページの定期刊行物となり、内容の充実を図ります。1993年にはブックバード社が設立され、アメリカを拠点に、研究者だけでなく、図書館員や国際問題関係者にも読者が広がっていきました。2001年には、ネット販売も開始され、情報へのアクセスが容易になりました。編集部は、創刊以来、オーストリア、オランダ、アメリカ、アイルランド、フィンランドと、世界各地を転々としてきました。これは、国際的な協力体制と、情報発信拠点としての柔軟性を示すと言えるでしょう。

日本語版の創刊:

ブックバードの多言語版としては、2010年に日本語版である『ブックバード日本版』がマイティブック社から創刊されました。これは、世界における児童[[文学]]の普及、そして国際的な交流において大きな一歩となりました。初代編集長には、百々佑利子氏（元日本女子大学児童[[文学]]科教授、IBBY国際理事、翻訳家）が就任し、その専門知識と経験を活かした質の高い編集がなされました。この日本語版の創刊は、2010年9月にスペインで開催された第32回IBBY世界大会でも報告され、世界から大きな注目を集めました。

ブックバードが果たす役割:

ブックバードは、単なる雑誌ではありません。それは、世界中の児童[[文学]]関係者を繋ぎ、情報共有の場を提供する、重要なプラットフォームです。国際アンデルセン賞や国際グリム賞といった著名な賞の受賞者に関する記事や、児童[[文学]]の最新の動向、研究成果などが掲載され、世界中の読者に最新の情報を提供し続けています。ボローニャ国際児童図書展など、重要なイベントについても取り上げられ、児童[[文学]]の世界全体を網羅しています。

これからも、ブックバードは、世界中の子どもたちのために、良質な児童[[文学]]の発展と普及に貢献していくことでしょう。その役割は、今後もますます重要性を増していくと考えられます。

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