CHOKKA

CHOKKA（チョッカ）とは

CHOKKAは、破綻した平成電電が提供していた電話サービスの名称であり、同社の登録商標です。NTTのドライカッパを利用した一般家庭向けの大規模な直収電話サービスとしては、初期に開始されたものの一つです。旧名称は平成電話で、名前の由来は直収電話の別名である直加入電話からきています。

沿革

2003年6月 - 平成電話の商標でサービス開始
2004年6月 - サービス名をCHOKKAに変更
2004年10月 - 平成電電が、CHOKKAサービスの買収交渉で提示した技術資料を流用して直収サービスを開始しようとしたとして、日本テレコムとソフトバンクを提訴。後に平成電電側の敗訴となる。
2005年10月 - 平成電電、民事再生法申請
2006年6月16日 - 平成電電、日本テレコムに電気通信事業を譲渡。CHOKKAユーザーは、日本テレコムの直収電話サービス「おとくライン」への移行が進められた。
2006年10月31日 - ソフトバンクテレコム、CHOKKAサービス廃止

概要と経緯

CHOKKAは、NTTを含む固定電話に対して国内一律料金で、当時のNTTの市内通話料金を下回る料金でサービスを提供していました。また、定額料金を支払うことで平成電話利用者間の通話が無料になるオプションも提供していました。サービス開始当初はIP電話との誤解を避けるため、平成電電のホームページには「平成電電はIP電話ではありません」と明記していました。

このサービスは日本国内での広範な直収電話サービスの先駆けとなりましたが、サービス開始までの期間の長さ、回線品質、サポートの問題などがインターネット上で議論されました。また、2004年10月には電話番号の誤指定により総務省から行政指導を受けるなど、運営面でも課題を抱えていました。

CHOKKAへの改名後、主に法人ユーザーに対して、CHOKKAへの切り替えで休止状態になった電話加入権の買い取りも行っていました。また、この頃から俳優の高橋克典をイメージキャラクターに起用していました。

付加サービスとしては、着信課金の「フリーチョッカ」や、ナビダイヤル相当の「ナビチョッカ」を提供していました。番号はフリーチョッカが0120-997-xxx/0120-998-xxx/0800-170-xxxx、ナビチョッカが0570-300-xxxを割り当てられていました。ナビチョッカはCHOKKA加入者とNTTの固定電話以外からはかけることができませんでした。また、「でんわ石火」の名称でADSLサービスも提供していました。

その後、2004年末から2005年の間に日本テレコム（おとくライン）やKDDI（メタルプラス）が直収電話に参入し、平成電電は先行参入者の利益を享受できないまま破綻に至りました。2005年10月の民事再生手続申請時点での契約回線数は約14.5万回線で、採算ラインの100万回線には遠く及ばなかったのです。

意義

平成電電は、電気通信企業を名乗りながら高利回りを謳い文句に投資家から資金を集め、最終的に破綻したという点で、近未來通信やジャパンメディアネットワーク（JM-NET）、MTCIなどと比較されることがあります。これらの企業は、通信企業としての実態が乏しかったり、インターネットサービスプロバイダに過ぎなかったりしたのに対し、平成電電は問題点も多かったものの、全国的に直収電話を展開したという点で、日本の電気通信史にその名を刻みました。

平成電電の撤退は、特に無料プロバイダ業界に大きな影響を与えました。無料アクセス回線が使えなくなり、多くのプロバイダがサービス廃止を余儀なくされました。一部は日本テレコムやKDDI回線に切り替えましたが、携帯電話などで利用できる無料プロバイダは著しく減少しました。

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