CMLL

CMLL（Consejo Mundial de Lucha Libre）

CMLLは、メキシコを代表するプロレス団体であり、その歴史は1931年にさかのぼります。サルバトール・ルテロ・ゴンザレスがエルパソでプロレスの試合を観戦したことを機に、興行を企画し、メキシコシティに位置するアレナ・メヒコの修復に着手しました。1933年、EMLL（Empresa Mexicana de la Lucha Libre）として正式に設立され、同年9月21日にはその旗揚げ戦が行われ、多くのスーパースターが登場しました。

初期はアメリカから選手を招いての興行が主流でしたが、徐々に地元選手の育成が重要視され、ルチャリブレ教室が開設されました。1934年には初の純国産ルチャドールが誕生し、観客動員も増加。手狭になったアレナ・メヒコに代わり、他の会場でも興行を実施するようになりました。

更に、1935年にはメキシコ初の女子プロレスの試合がアレナ・メヒコで行われ、1940年代には女子プロレスの先駆者、ミルドレッド・バークが来墨します。1938年、幸運にも宝くじで当選したゴンザレスは、自らの競技場「アレナ・コリセオ」の建設に着手し、1943年に完成を見ました。これにより、さらに多くの興行を行うことが可能になりました。

1950年代になると、エル・サントやゴリー・ゲレロなどの有名選手が登場し、EMLLはメキシコで唯一のプロレス団体として黄金時代を迎えます。この頃から、EMLLは単なる団体名ではなく、メキシコのルチャリブレそのものを象徴する存在となりました。しかし、1975年のUWAの旗揚げに伴って、EMLLは一時的に危機に直面しました。

1990年代にはテレビ中継が解禁され、アントニオ・ペーニャの手によって多くの新しいキャラクターが誕生。特にミスティコ（2代目）の登場により、再び人気が高まりました。1991年には団体名を現在のCMLLに改称し、その後も国内外での交流を続けています。日本の新日本プロレスとの提携や、アメリカのROH、MLWとの連携も積極的に行っています。

国際交流

CMLLは日本とも深い関係を築いており、1970年代から新日本プロレスとの交流が始まりました。以降、様々な選手が日本に遠征し、共同興行が行われるようになりました。女子プロレスでも、全日本女子プロレスやREINA女子プロレスとの提携を結び、CMLL-REINAインターナショナル王座が創設されるなど、国際的な活動が盛んです。

アメリカでは、1952年にNWAに加盟し、各種王座の管理を任されました。近年ではROHやMLWとも業務提携を行い、影響力を拡大しています。これらの国際交流を通じて、CMLLはルチャリブレの普及と発展に寄与しています。

タイトルホルダーと大会

CMLLが管理する王座には、CMLL世界王座やNWA世界ヒストリック王座がある他、多くのトーナメント戦も開催されています。毎週金曜日にはアレナ・メヒコでの定期大会「スペル・ヴィエルネス」などがPPV放送され、ルチャリブレの魅力をファンに届けています。これにより、新旧問わず多くの選手が成長し、観客を楽しませる環境が整っています。

CMLLは、メキシコの文化を体現する存在であり、将来にもわたってルチャリブレを広めていくことでしょう。

もう一度検索