CoRoT-2

CoRoT-2について

CoRoT-2は、わし座の方向、地球から約880光年離れた位置に存在する黄色の主系列星です。視等級は12等級と暗いため、肉眼での観測は困難ですが、非常に暗く、透明度の高い夜空であれば、アマチュア用の中型望遠鏡での観測が可能です。

この恒星は、太陽よりも若干質量が小さく、表面温度も低いという特徴を持っています。しかし、光球面には太陽よりも大きな黒点が見られ、太陽よりも活発な恒星磁場活動が起きていると予測されています。これは、CoRoT-2が非常にダイナミックな活動を示す恒星であることを示唆しています。

また、CoRoT-2は2MASS J19270636+0122577を伴星とする二重星であることも判明しています。VLT（超大型望遠鏡）の高分散分光装置による観測では、これらの恒星の視線速度がほぼ同じであり、過去の観測データを検証しても両者の位置関係に変化が見られないことから、同一星系に属する真の連星であると結論付けられました。

惑星系

2007年12月20日、CoRoT-2の周りを公転する太陽系外惑星CoRoT-2bが、トランジット法によって発見されました。この惑星は、COROTミッションによって発見された2番目の太陽系外惑星です。

CoRoT-2bは、トランジットの際の減光を多波長で精密に測定することにより、質量が木星の約3.5倍と推定されています。また、半径は木星の1.5倍と非常に大きく、これは中心星からの輻射熱によって外層が膨張しているためと考えられています。さらに、潮汐摩擦が発生している可能性も指摘されており、この場合、CoRoT-2b以外にも他の惑星が存在する可能性が考えられます。

この巨大ガス惑星は、中心星であるCoRoT-2の周りを約1.7日という非常に短い周期で周回しており、公転方向は恒星の自転方向と同じ順行です。トランジットは、約136分間継続します。この短周期と大質量から、CoRoT-2bは「ホットジュピター」に分類されます。

まとめ

CoRoT-2は、太陽よりも少し小さく低温ながら、活発な磁場活動を示す興味深い恒星です。二重星であることに加え、巨大な太陽系外惑星CoRoT-2bを持つことから、惑星形成や進化の研究において重要な対象となっています。

関連項目

COROT
太陽系外惑星の一覧

外部リンク

CoRoT-2'>CoRoT-2 - NASA Exoplanet Archive
CoRoT-2 b - Extrasolar Planets Encyclopaedia
CoRoT-2 b - Exoplanets Data Explorer
CoRoT-2 b - EXOKyoto
CoRoT-2 b - New Worlds Atlas(Exoplanet Catalog)
CoRoT-2 - Wikisky: DSS2、SDSS、GALEX、IRAS、Hα、X線、天体写真、天体地図、記事と写真

もう一度検索