D901i

FOMA D901i (フォーマ・ディー きゅう まる いち アイ) の詳細解説

FOMA D901iは、三菱電機が開発し、NTTドコモから発売された第三世代携帯電話（FOMA）端末です。901iシリーズの4番目の機種として、2005年2月1日に発売されました。この機種は、当時の携帯電話市場に大きなインパクトを与えた数々の特徴を持っています。

主な特徴

スライド式デザイン: FOMAシリーズで初めてスライド式を採用したモデルです。三菱電機は、「シャキーンと開くケータイ」というキャッチコピーで、スライド機構を強くアピールしました。このスライド機構は、指で押し上げると途中からバネの力でスムーズに開く「アシストスライド式」を採用しており、手の大きさや指の長さに左右されずに快適な操作が可能でした。
外部メモリ: 三菱電機製の携帯電話として初めてminiSDメモリーカードに対応しました。最大128MBまで（ドコモ発表）の外部メモリを利用することで、写真や音楽などのデータを保存・管理することが可能でした。
カメラ機能: メインカメラにはスーパーCCDハニカムを採用し、有効画素数約200万画素で、オートフォーカスに対応しています。サブカメラは約32万画素のCMOSを採用し、テレビ電話に利用できました。
メニューシステム: 富士通との共同開発により、Symbian OSベースのFシリーズに類似したメニューシステムを採用しました。これにより、操作性が向上し、多くのユーザーに受け入れられました。
プリインストールアプリ: 「電車でGO! 山手線内回り1周」や「フリップル」などのiアプリがプリインストールされており、購入後すぐに楽しむことができました。
iモード機能の強化: 901iシリーズ共通の特徴として、着うたや着モーションの最大再生容量が300KBから500KBに拡大され、iモードメールの添付ファイル容量も100KBから500KBに拡張されました。ツインスピーカーの搭載やiアプリの3Dグラフィックス機能の強化、セキュリティスキャン機能など、iモードに関連する機能が大幅に強化されました。また、デジタルオーディオプレーヤー機能が正式対応となり、連続再生が可能になりました。

デザインと操作性

D901iは、スライド式のデザインが最大の特徴です。アシストスライド機構は、指で軽く押し上げるだけでスムーズに開閉でき、快適な操作感を実現しました。この機構は、後継機種ではワンプッシュオープン式に切り替わりましたが、2007年夏モデルのD904iで再びアシストスライド式が復活し、D704i、D905i、D705iにも採用されました。D901iのスライド機構は、多くのユーザーから支持されており、その復活を望む声も少なくありませんでした。

技術的な特徴

カメラ: 約200万画素のスーパーCCDハニカムとオートフォーカス機能を搭載。高画質な写真撮影が楽しめました。
外部メモリ: miniSDカードに対応し、データ保存容量を拡張可能。
オーディオ: デジタルオーディオプレーヤー機能に対応し、音楽を連続再生可能。
iモード: iモードメールの添付ファイル容量や着うたの最大再生容量が拡大。
セキュリティ: 外部からのコンテンツに対するセキュリティスキャン機能を搭載。

歴史

2004年11月17日：F901iC、N901iC、SH901iC、P901iとともにドコモよりプレスリリース。
2004年11月30日：電気通信端末機器審査協会 (JATE)を通過。
2004年12月20日：技術基準適合証明 (TELEC) を通過。
2005年2月1日：全国で発売開始。

総括

FOMA D901iは、当時の携帯電話市場において革新的なモデルでした。スライド式のデザイン、高画質なカメラ、進化したiモード機能など、多くの魅力的な機能を搭載していました。特にアシストスライド機構は、操作性を大幅に向上させ、ユーザーエクスペリエンスの向上に大きく貢献しました。この機種は、後の携帯電話のデザインや機能に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

外部リンク

ケータイ新製品SHOW CASE NTTドコモ D901i

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