DESIRE (ゲーム)

概要

『DESIRE 背徳の螺旋』は、シーズウェア制作の18禁アドベンチャーゲームで、1994年にPC-9801版がリリースされました。シナリオと原画は剣乃ゆきひろとやさまたしやみが担当し、音楽は梅本竜が手がけました。このゲームは、二人の主人公を操作しながら、異なる視点から物語を進める「マルチサイトシステム」を搭載しています。パソコン版では、クリア後にアナザーストーリーも用意されていますが、リメイクや移植版には含まれていません。

リメイク版の展開

セガサターン版

1997年9月にセガサターン版が登場。原画が田島直に変更されるとともに、声優のキャスト追加やアニメーションが加わりました。シナリオも当時の倫理基準に合わせて一部手直しされています。また、制作もシーズウェアが担当し、販売をイマジニアが行いました。移植版からはフルボイスの採用が継続され、ボイスの発生方法も工夫が施されています。

Windows版『DESIRE 完全版』

1998年に発売されたWindows版はセガサターン版を基にアダルト要素を復刻し、新たなエピローグが追加されました。後のPlayStation 2版ではさらなるグラフィックの刷新とドラマCDが組み合わされています。

リマスター版の登場

原作から20年以上経った2017年に、ElDiaからリマスター版が発売されました。この新作では高解像度のCGと新規CGも追加され、BGMは現存していた音源を基に新たに制作されました。また、Adobe After Effectsを用いたアニメーションも加わり、遊びやすさが向上しています。それに加え、18禁要素を戻した『remaster A ver.』も順次発売されました。

あらすじ

物語は無人島に建設された「DESIRE」という研究施設を舞台に進行します。ここではエコロジー関連の研究が行われているとされ、外部からの取材が厳しく制限されているため、その実態は謎に包まれています。物語は、取材を申し込んだ新聞記者のアルバートが、DESIREへの同行を許可されるところから始まります。

登場キャラクター

主なキャラクターとしては、アルバート（新聞記者）、マコト（技術主任）、ティーナ（少女）、シルビア（整備士長）などがあります。アルバートは陽気でお調子者ですが、ハイプライドな部分も持っています。マコトは仕事と恋の間で葛藤する姿が描かれています。

制作スタッフ

このゲームの企画と脚本を担当した剣乃ゆきひろはシーズウェアにおける重要な存在です。キャラクターデザインにはやさまたしやみが大きく関与しており、音楽には梅本竜が参加しています。グラフィック制作も多くのスタッフが協力しています。

書籍化とメディア展開

1997年には森野一角により小説版が刊行され、小説では異なる視点からの物語が描かれています。また、1998年にはドラマCDがリリースされ、ゲームの後日談が展開されました。

作品はその複雑なストーリー構成と多様性から、多くのファンの支持を得ており、リメイクやリマスターを通じて新たな世代に引き継がれています。

総括

『DESIRE 背徳の螺旋』は、それぞれ異なる視点で描かれる物語と深いキャラクター造形が魅力の作品で、アダルトゲームの金字塔とも言える存在です。様々なメディア展開を経てもその人気は衰えず、新たな評価を受け続けています。

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