DUO (マンガ雑誌)

『DUO』について

『DUO』は1981年9月に朝日ソノラマから発行され、1985年までにわたって刊行された日本の漫画雑誌です。この雑誌は、同社が以前発行していた『月刊マンガ少年』の休刊を受け、その後継誌として創刊されました。雑誌の名称「デュオ」は、少年誌と少女誌の両方の要素を包含することを目的としており、その意図を反映した内容となっていますが、特に少女向けの傾向が色濃く表れていました。

創刊と変遷

創刊号は、1981年の9月に発行されたものの、正式なタイトルは『月刊マンガデュオ』となっており、発刊から1982年3月号までの7冊がこのタイトルで刊行されました。しかし、その後形態を変え、隔月刊として『デュオ』にリニューアルされ、1982年5月号から1985年3月号までの期間に合計18冊が発行されました。これまでの『月刊マンガデュオ』と合わせると、通算で25巻に達します。

表紙アートと特別企画

雑誌の休刊前には、著名な漫画家吉田秋生が表紙アートを数多く手がけました。彼女の作品は、1981年10月号から1982年3月号までの期間に、ショートスポットシアターとして1ページのエッセイが6回掲載されています。さらに、1982年7月号には作品「嗚呼（ああ）·青春の甲子園」が掲載され、強い印象を残しました。

創刊号には、楳図かずおの漫画『男神（おじん）』が収録されており、そのストーリーは『まことちゃん』が成長し暴走族に参加するというユニークな設定となっていました。このように、『DUO』は多様な作風やストーリーを展開することによって、読者に飽きさせない魅力を持っていました。

主な寄稿者と作品

『DUO』には、多くの著名な漫画家が寄稿しました。以下は著者名五十音順での主な寄稿者と彼らの代表作のリストです。

• - 石坂啓：『エルフ』
• - 内田美奈子：『DAY IN, DAY OUT』
• - 木村直巳：『スズメちゃんららばい』
• - 坂田靖子：『闇夜の本』
• - さべあのま：『ネバーランド物語』
• - 柴田昌弘：『回転扉』
• - 高口里純：『ローマで夜だった』
• - 高橋葉介：『真琴グッドバイ』
• - たがみよしひさ：『依頼人から一言』
• - 中山星香：『沈黙の声』
• - 橋本多佳子：『ソルティDOGS』
• - 速星七生：『たいした問題じゃない』（全1巻）、『ナナオの症候群』（全2巻）
• - ますむらひろし：『ジャングルブギ』
• - 山田ミネコ：『最終戦争シリーズ』
• - 井藤伴夫：『夢の標本』

これらの作品は『DUO』の多様性を示す例であり、各漫画家の独自のスタイルやテーマが響き合うことで、雑誌全体の魅力を高めていました。

サンコミックス

本誌からは複数の単行本レーベルも発行されており、サンコミックスやサンコミックス・ストロベリー・シリーズ、デュオセレクションなどが含まれています。これにより、多くの作品が読者に手に取られる機会を得、漫画文化の一部を作り上げていきました。

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