EPIC・レーシング

EPIC・レーシング

EPIC・レーシング、旧称エプシロン・ユースカディは、スペインに拠点を持つレーシングチームで、フォーミュラ・ルノー3.5やル・マンなど多数のレースカテゴリーに参加しています。2011年のF1世界選手権への参戦を目指して活動するチームの一つでもあり、発音や文献によって「イプシロン・ユースカディ」や「イプシロン・エスクーダイ」とも表記されることがあります。バスク地方の言葉では「ユースカディ」ではなく「エウスカディ」と発音されますが、本記事では日本で一般的に使われている「エプシロン・ユースカディ」の名称を用いて説明します。

概要

EPIC・レーシングは1999年に創設され、チーム本部はバスク地方のアラバ県ビトリア＝ガステイスに位置しています。チーム名の「ユースカディ」はバスク語で「バスク地方」を意味し、その名前が由来となっています。

現在のチーム代表はジョアン・ビラデルプラットで、彼はマクラーレン、フェラーリ、ベネトン・フォーミュラ、ティレル、プロスト・グランプリなど、数々のフォーミュラ1チームで30年以上活躍してきました。また、チーフエンジニアのセルジオ・リンランドも1980年代から1990年代初頭にかけて数多くのF1チームでエンジニアとしてのキャリアを築いてきました。

F1参戦を目指して

2010年の参戦計画

エプシロン・ユースカディは2009年からF1参戦を計画しており、2010年の世界選手権へのエントリーを2009年6月3日に提出しました。しかし、FIAが同年6月12日に発表した候補者リストには彼らの名前は含まれておらず、その後もBMWザウバーの撤退を受けて「13番目のチーム」として最終候補に残ったものの、その枠はロータスに取られてしまいました。

2011年の参戦計画

続いて、2010年3月22日には2011年F1参戦権を得るために再び入札を行うことを発表しました。5月にはFIAの会長ジャン・トッドが本拠地を訪問する予定でしたが、スケジュールの都合で実現しませんでした。しかし、他の候補が次々と脱落する中、FIAは8月13日にエプシロン・ユースカディを含む3チームとの面談を発表しました。また、自社設計のF1マシンによる風洞実験も開始しました。

主な参戦カテゴリー

フォーミュラ・ルノー3.5

EPIC・レーシングは2005年からワールドシリーズ・バイ・ルノー/ニッサンに参戦し、初年度にロバート・クビサとフェリックス・ポルテイロのコンビで7度の優勝を果たしました。この成果により、クビサはシリーズ初のチャンピオンに輝きました。さらに、2009年には日本人ドライバーの国本京佑が2戦のスポット参戦を行い、翌年には正ドライバーとして契約しました。

ル・マン24時間レース

2008年にはチームとして初めてル・マン24時間レースに参戦しました。使用したマシンはジョン・トラヴィスが設計した「ee1」で、カーナンバー21を背負ったドライバーはステファン・ヨハンソン、中野信治、ジャン=マルク・グーノンの3名でした。

EPIC・レーシングはその活動を通じて多くの経験と成果を積み重ねており、今後の成長に期待が寄せられています。彼らの挑戦に注目が集まる中、新たなロマンとドラマが展開されることでしょう。

もう一度検索